第10回 FIBA U-19女子世界選手権 総括インタビュー【2】 [U-19]

U-19女子代表 8選手にインタビュー

世界の舞台で健闘。多くの課題が見えた「8位」

リトアニアで開催された「第10回U-19女子世界選手権」。高さ、パワー、上手さを併せ持つ世界の強豪たちの中で、8位と健闘した日本代表メンバーは、何を得たのか。帰国直後のメンバーに、自身の手応え、この大会で見えてきた課題などを聞いた。藤岡麻菜美キャプテン、河村美幸、田村未来をはじめとした8選手にインタビュー。

取材・文/舟山 緑   写真提供/fiba.com

"昨年11月のアジア地区予選を経て、個々が成長して臨んだ今大会。チーム一丸でつかんだ8位だ。右端が藤岡キャプテン


 
次代を担う各国の若きメンバーが集った「第10回 FIBA U-19女子世界選手権」。
リトアニアの地で連日、厳しい試合を戦った代表メンバーに、世界の強豪と対戦した手応えを聞いた。
自分のどんなプレーが通用し、どんなプレーが通用しなかったのか。
大会で得たこと、そしてこれからの課題は何かなどを聞いた。
8名の代表メンバーの声を紹介したい。

【ページ1】 藤岡麻菜美(筑波大2年) 河村美幸(シャンソン化粧品)
【ページ2】 田村未来(早稲田大1年) 熊 美里(広島大1年)
【ページ3】 中村優花(JX-ENEOS)、増岡加奈子(シャンソン化粧品)
【ページ4】 畠中春香(大阪人間科学大1年)、北村悠貴(大阪人間科学大2年)
 
 
 
#4 藤岡 麻菜美(筑波大2年/168㎝/PG /千葉英和高卒)
 
 ■ Manami FUJIOKA ■ 5試合/40分出場/21得点/リバウンド7本/アシスト4本/スティール3本 ■

「ディフェンスの頑張りから自分たちのバスケットが出来たロシア戦。
“日本もまだまだ戦える”という手応えもつかめた」

――キャプテンとして8位という結果は?

ベスト8という結果は、去年のU-17世界大会の7位を越すことはできなかったけれど、胸を張っていい成績だと思います。個人的には1試合目にケガをしてしまい、思う存分にプレー出来なかったのが残念です。

――自分たちが練習でやってきたバスケットは出来ましたか?

決勝ラウンド進出を決めるロシア戦で日本のバスケットをすることが出来ました。ロシアは、ガードは165㎝ぐらいで大きくはなかったですが、インサイドに194㎝、190㎝と2枚の高さを擁して、前半は徹底的にミスマッチを突かれました。第3クォーターで12点差とリードを広げられましたが、プレッシャー・ディフェンスを頑張ることで相手のミスを誘い、速攻に走ることが出来ました。一進一退となった第4クォーターで、スティールからのレイアップを決めて逆転することができ、ようやくチームに貢献できました。このロシア戦が、一番内容ある試合になったと思います。これ以外のゲームは、あと一歩のツメが甘かったと思います。競った場面でリバウンドを獲られ、勝ち切れませんでした。悔しかったです。

――藤岡選手はU-16、U-17、U-18とずっとアンダーカテゴリの大会に出ています。このU-19の世界大会を戦ってみて、どう感じましたか。

U-17の世界大会と比べると、他の国は技術的にもレベルアップしていてすごいなと思いました。でも、試合を重ねていくうちに、「日本もまだまだ戦える」という手応えも強く感じました。あと一歩足りなかったのは、「ここぞ!」という場面でのリバウンドやシュートを決める力です。

――個人としての今後の課題は?

ケガのために今回はあまりプレータイムが伸びませんでした。今後も代表に選ばれる機会があれば、自分らしいプレーでチームのために頑張りたいと思います。
 
 
 
#11 河村 美幸(シャンソン化粧品/183㎝/C /桜花学園高卒)

 ■ Miyuki KAWAMURA ■ 9試合/292分出場/145得点/リバウンド56本/ブロックショット13本 ■

「予想以上にインサイドで面を取ってシュートを決めることが出来た。
ディフェンスからブレークに走ることが出来たのも収穫」

190台のセンターが多いインサイドで、果敢なプレーで得点を量産した河村。大きな収穫となった

――大会前に「ゴール下で逃げないでプレーしたい」と言っていました。スペイン戦は21得点、オーストラリア戦17得点、ブラジル戦20得点、セルビア戦22得点、ロシア戦26得点と貢献しました。高さとパワーのある相手との勝負はどうでしたか。

どの国のセンターも高さがあり当たりも強かったですが、「予想以上にやれた」という手応えがあります。大会前に、インサイドで面を取るのがもっと難しいのかなと想像していたのですが、意外とディフェンスの前にパッと入ることが出来ました。ゴール下でブロックされたシュートもありますが、これまで練習してきたフックショットを何本か決めることが出来たので、そこは自信につながりました。

身体の当たりは、シャンソンの練習でもぶつかり合いを経験しているし、この大会の前にチーム(シャンソン)で遠征をした韓国でも当たりの強さを経験していたので、そこは強い気持ちをもってプレーができました。

――特に手応えがあったゲームは?

ロシア戦です。ここを勝てば決勝ラウンド、ベスト8入りが決まる試合でした。負けたら9位以下の順位決定戦に回るので、後がなかったです。「自分がやらなくちゃ!」という高いモチベーションで臨みました。

――ゴール下で得点の他に収穫だった点は?

オフェンスではブレークで前を走ってレイアップまで持ち込めたことです。ディフェンスでは、相手にやられた部分もありますが、逆にシュートブロックが出来ました。想像していた以上に自信になりました。

―初めて「世界」を体験しての感想は?

間に休みがあったとはいえ、9試合を戦うのは初めてだったので、いい経験になりました。準々決勝ではアメリカに完敗。それまでの試合とは全く違って9得点しか取れなかったですが、連覇をしているアメリカと対戦できたのは貴重な経験になりました。自分のプレーが通用するところとしないところが一段とハッキリ見えてきました。その点で、すごく勉強になった大会でした。

さらに、アメリカとフランスの決勝戦を見て、「もっともっと強くなりたい」とすごく思いました。フランスはアメリカに完敗だったけれど、センターがとても上手い選手で、特にフックシュートは絶品でした。この世界大会では、高さや当たりの強さはもちろんですが、技術的に上手い選手のプレーをいろいろと見ることができ、とても刺激を受けました。

――今季はWリーグ1年目のシーズン。今後の自分の課題はどんなことですか。

プレーにまだ波があります。シュートが入るときと入らないときの差が激しいです。そこは多分、気持ちの持ちようだと思います。アメリカ戦と中国戦では、相手の高さや上手さを意識しないように臨みましたが、それが逆にヘンに意識することになってしまい、シュートを決め切ることが出来ませんでした。

アメリカはやっぱり強かったし、センターは面取りも上手かったです。それにディフェンスがすごく激しかったです。それに対して、自分のプレーがなかなか出来なかった……。今後の課題は、プレーの波を出来るだけなくして、シュートを決められる選手になっていくことです。
 
 
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