U-16アジア選手権3位――選手インタビュー  [U-16]

牧 隼利・八村 塁・林 祐太郎U-16男子代表

3人のキーマンが振り返る「FIBAアジアU-16選手権」

イラン・テヘランで開催された「FIBAアジアU-16男子選手権」で3位となり、来年のU-17世界選手権へのチケットを獲得したU-16代表。チームの軸として活躍した牧隼利(福岡大附大濠高)、八村塁(明成高)、林祐太郎(幕張総合高)の3人のキーマンに激闘を振り返ってもらった。

インタビュー・文/舟山 緑  写真提供/日本バスケットボール協会

成田空港の解散式では、3位のトロフィー授与が行われた

3人のキーマンが振り返る「U-16アジア男子選手権」

U-16男子代表が、イラン・テヘランで開催された「第3回FIBAアジアU-16男子選手権」で3位となり、
来年のU-17世界選手権へのチケットを獲得した。
これまで、どのカテゴリーでも勝利することができなかった韓国に対して準々決勝で勝利し、
3位決定戦ではチャイニーズ・タイペイに快勝してつかんだ切符だ。
チームの軸となって活躍した牧隼利(福岡大附大濠高)、八村塁(明成高)、
林祐太郎(幕張総合高)の3人のキーマンに、激闘を振り返ってもらい、大会で得たことや課題を聞いた。

◆1ページ目…牧隼利インタビュー ◆2ページ目…八村塁インタビュー ◆3ページ目…林祐太郎インタビュー

◆FIBAアジアU-16男子選手権試合結果、順位表
◆FIBAアジアU16男子選手権 特設サイト(日本協会)
 
 
牧 隼利
(福岡大附大濠高1年/#10/187㎝/F)

「武器であるジャンプショットが通用し、自信になりました。
来年のU-17世界大会も、チーム一丸となって戦いたい」

チームの得点源となった牧。準々決勝の韓国戦は40分間出場、23点。3決のチャイニーズ・タイペイ戦では40分出場、25得点の活躍

韓国に逆転勝利

「韓国戦は特に、チーム全員の気持ちが一つになっていました。
粘り強くディフェンスを頑張れたことが勝因です」

――初めてのアジアのライバルたちと戦ってみての手応えはどうでしたか。

想像していたよりも結構、相手がでかいなと感じたことと、身体が強かったです。そんな中で自分たちは小さいなりに頑張れました。初戦の相手のヨルダンはそんなに上手くはなかったですが、身体は強かったです。フィリピンもフィジカルがすごく強くて、ビックリしました。韓国には“上手さ”をすごく感じました。

――同じ年代だけれど、フィジカルが想像以上に強い相手だと、国内で戦うよりも疲労度が大きいと思います。そこはどうでしたか。

かなり疲れました。でも、ベンチに頼れるメンバーがいたので、自分がコートに出ているときは全力でプレーをしていました。

――決勝ラウンドの準々決勝で、韓国に逆転勝利しました。「上手さをすごく感じた」という韓国戦を振り返ってもらえますか。

「ここで負けたら終わり。絶対に勝たなくてはいけない」と思って、前日の選手だけのミーティングでは「絶対に勝つ!」と確認しあいました。あそこでチームが一丸になれたのが大きかったと思います。それが翌日のゲームに出せました。

――選手だけのミーティングではどんなことを話したのですか。

プレー的なことよりも、気持ちのことをみんなで話し合いました。「最初からリードするつもりで行くぞ!」と。そこで、みんなの気持ちがグッと一つになれたと思います。チームのミーティングは毎日やっていましたが、それが終わってから選手だけのミーティングもやっていました。誰がというよりも、自然に選手ミーティングを始めていました。

――韓国戦はずっとリードされ、なかなか逆転できない展開でした。焦りはなかったですか。

前半はまだ焦っていなかったですが、4クォーターの残り5分ぐらいで「正直、これは勝てないかな……」という思いがチラッと頭をよぎりました。4点差ぐらいがずっと縮まらない試合だったんです。でも、みんながメッチャ、声を出して集中力を切らさずに戦っていたら、気がついたら逆転していました。チーム全員の気持ちが一つになっていたのが大きかったと思います。

――その韓国戦の勝因となったのは?

ディフェンスを頑張ったことです。「オフェンスで得点が取れなくても、ディフェンスを頑張ろう」と決めていたので、そこを踏ん張れたのが大きかったです。
 
 

アジアから世界へ

「“点を取る”という自分の仕事はできたと思います。
これからは当たりの強いドライブができるようになりたい」

――韓国に勝った後、準決勝では中国に78-99で完敗。高さにやられましたか。

今、振り返ると、もっと戦えたのではないかなと思います。でも、試合に入る前から(チームが)どこか“受け身”になっていました。でも、負けたからこそ、今は逆に「次は中国を倒すぞ!」という目標ができました。次はそこを課題にします!

――3位決定戦はチャイニーズ・タイペイ戦。予選ラウンドで勝っています。どのようにゲームに臨みましたか。

「1回勝っているけれど、あの試合は忘れよう!」とみんなで確認しあいました。何人かは油断している選手がいたからです。選手ミーティングでお互いにカツを入れ合って、「絶対にこの試合は勝つぞ!」と思って試合に入りました。

「この一戦に勝てば、世界選手権への切符が獲れる」というのは、試合中もずっと頭にありました。だから、みんな集中していたと思います。

――チャイニーズ・タイペイに勝った瞬間は?

最初は、「U-17の世界大会への切符が獲れた」と思っても、なかなか実感がわかなかったんですが、よくよく考えてみたら、「世界選手権の切符を獲る」という目標で日本を出発したので、すごく達成感がありました。

――今大会、自分の仕事はどう思っていましたか。

点を取ることです。得意なプレーはドライブからのジャンプショットや3ポイントです。大会全体を通しては、「やれた!」という手応えがすごくあります。

――「このチームのこの選手に止められた」という感覚はありましたか。

ないです。自分のプレーが通用したということで、すごく自信になりました。

――来年、ドバイ(アラブ首長国連邦)で開催される「U-17世界選手権」への抱負を聞かせてください。

大会まではまだまだ時間があります。もっともっと練習を重ねて、もう一度、このチームで一丸となって戦っていきたいです。初めての世界の舞台ですが、1つ1つ勝っていきたいです。

――個人としては「世界」の舞台でどんなプレーを見せたいですか。

自分の武器はジャンプショットで、それが通用する自信があるので、それを見せたいです。今大会は海外チームのフィジカルの強さをすごく実感したので、自分ももっとフィジカルを強くして、当たりが強いドライブができるようになりたいです。
 
 
牧 隼利 MAKI, Hayato
福岡大学附属大濠高1年/187㎝/F/埼玉県・さいたま市立原山中学校出身。1997年12月14日生まれ。15歳。ドライブからのジャンプショットを得意として、シュート力には定評がある。今大会も2ケタ得点を量産した。
 
 

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