bjリーグプレーオフ [bj]

並里 成 琉球ゴールデンキングス#3

「何よりもチームを勝たせられる選手になりたい!」

2年ぶりにbjリーグの王座奪還をねらう沖縄に、3月から並里成が戻ってきた。昨年オフにより高いステージで自分を試したいと、「NBA挑戦」のために渡米した。そのアメリカで何を得てきたのか。そして目前のプレーオフへどんな思いで臨むのか。並里の率直な思いを聞いた。

インタビュー・文・写真/鈴木栄一

ウエスタンカンファレンスで43勝9敗(勝率 .827)とダントツの強さを見せ1位の琉球ゴールデンキングス。3月からチームに加わった並里もようやく調子が上がってきた

bjリーグプレーオフ
沖縄の王座奪還のキーマン。アメリカ挑戦でより成熟!

「何よりもチームを勝たせられる選手になりたい!」

並里 成
(NAMIZATO,Narito /172 ㎝/PG/24歳/琉球ゴールデンキングス沖縄#3 )

 
 
bjリーグのプレーオフは5月10日(土)からカンファレンスのセミファイナルに突入する。
ウエスタン1位の琉球ゴールデンキングス(沖縄)の対戦相手は、浜松・東三河フェニックスだ。
今季、2年ぶりにbjリーグの王座奪還をねらう沖縄に、3月から並里成が戻っている。
昨年のオフに「NBA挑戦」のためにアメリカへと渡り、精力的にワークアウトをこなしてきた並里。
アメリカでのプレーは残念ながら叶わなかったが、多くの収穫を得てきたようだ。
沖縄の王座奪還のためのキーマン・並里に、アメリカでの挑戦のこと、
古巣に戻って再び迎えるプレーオフへの意気込みを聞いた。
 
 
今、日本バスケットボール界においてNBA挑戦を公言し、そのための具体的な行動を起こしている数少ない選手の代表格と言えるのが並里成だ。2011−12年シーズン、bjリーグで日本屈指の人気を誇る地元・沖縄の琉球ゴールデンキングス(以下、沖縄)に加入すると、その年のリーグ制覇に大きく貢献。昨季はプレーオフのカンファレンスセミファイナルで敗戦と苦い形でシーズンを終えたが、チームの中核としてレギュラーシーズン最多勝利のリーグ新記録樹立の立役者となった。

このように確固たる実績を残した並里は、オフに入ると沖縄を退団。目標であるNBA選手になるために渡米し、精力的なワークアウトをこなすと同時に、オフに入ったNBA選手も複数参加するセミプロリーグのDrew Leagueの試合にも出場した。並里はここでのプレーも評価され、NBA傘下のNBA Development League(NBADL)のドラフト候補選手に入るが、実際のドラフトで指名されることはなかった。その結果、彼はプレーする場所を失って去就が宙に浮いた状態で数ヶ月を過ごすことになる。

そんな苦しい時期を経て最終的に選んだ所属先、それは沖縄への帰還だった。アメリカ挑戦で何を得たのか、そして沖縄での王座奪還にかける思いを聞いた。
 
 
2013年夏のアメリカ挑戦

「アメリカのスキルコーチのアドバイスでシュートフォームを改造中、
サイズが小さいからこそ活かせることもあることを学んだ!」

――不本意な終わり方になってしまったと思いますが、昨年夏のアメリカ挑戦を振り返ってもらえますか。

アグレッシブなプレーは健在。プレータイムは少し減ったが、存在感は抜群だ

かなり手応えはありました。正直に言って、Dリーグ(NBADL)で活躍できる自信はあります。色々あってドラフトにエントリーされるも指名されませんでしたが、自分としてはDリーグだけでなく、それ以上のもっと上のレベルでやれると思っています。そうは言っても指名されなかったので、今の自分に何が足りないんでしょうかね……。

ただ、昨年夏は凄く充実したトレーニングだったり、NBA選手とのワークアウトをしたりして自信になりました。またDrew LeageでNBAのトップレベルの選手たちとマッチアップし、そこでも手応えがありました。このように良い感じで夏を過ごせましたが、今はシュートフォームを改善している途中で、まだアウトサイドシュートがしっくり来ていない部分はあります。ただ、動きとして去年よりしっかり身体を使えるようになったのは事実です。あとはアウトサイドがもうちょっと安定してくればもっと楽にプレーできると思います。

――シュートフォームを変えたのは、アメリカでのワークアウトが理由ですか。

シュートフォームを変えるきっかけは、クリス・ポール(NBAロサンゼルス・クリッパーズ)、ジェームス・ハーデン(NBAヒューストン・ロケッツ)などを教えているスキルコーチの方にシューティングをしている時にアドバイスを受けたからです。昨シーズン、アウトサイドが安定していなかったこともあるのですが、強いシュートを打つため、キャッチしてからより速いリリースで打てるようになるために変えています。アメリカにいる時はシュートが絶好調で、試合をするのが待ち遠しいくらいでした。ただ、今はプレーする期間が空いたこともあって、感覚が戻っていない部分があります。

――シュートフォーム以外で、アメリカ挑戦ではどのようなことを学んだのでしょうか。

アメリカへの挑戦で選手としてまたステップアップした並里

状況判断について、自分で攻めるところ、パスをするところ、そういう部分の判断をしっかりするためにどういう風にボールのキープをするか。また、自分は小さいですが、サイズ不足だからこそ活かせるものもあることを学びました。小さい選手が有利になるために必要な細かい部分、例えばピック・アンド・ロールでの足の位置、相手を抜く時にステップを多く増やすなどです。

――Drew LeagueではNBA選手とも対峙したそうですね。どんな印象でしたか。

NBA選手は、まず身体の強さが印象的でした。ディフェンスをしていてもバランスがいいです。どれだけトップスピードを出しても、どれだけ大きい選手に当たられても、バランスを崩しません。そしてバスケットボールに対する考え方が落ち着いていて、スマートにやっている選手もいますし、感覚が本当に優れている選手もいました。
 
 
◆2ページ目は、再び琉球ゴールデンキングスに戻り、「新たに求められている役割」について。
 
 

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