2011 李相佰盃(日韓学生選抜) [大学]

キム・ジョンギュ慶煕大2年(韓国学生選抜)

韓国学生界のエース、キム・ジョンギュ インタビュー

日本開催となった2011年度の李相佰杯。韓国学生選抜の中でひときわ目立ったのが207㎝のビッグマン、キム・ジョンギュだった。大学2年生ながら、6月の東アジア選手権の韓国代表に選ばれた逸材。今後の韓国を背負う19歳の若者の素顔に迫った。

インタビュー・文/清水広美  写真/小永吉陽子

高さと柔軟なプレイが認められ、東アジア選手権の韓国代表に選ばれたキム・ジョンギュ

キム・ジョンギュ KIM JONGKYU
(韓国#15 207㎝/C/慶煕大2年)
 
 
李相佰杯で勝負強さを発揮した韓国学生代表。中でも目を引いたのが207㎝の高さを持つキム・ジョンギュだ。

高校は無名校ながらも、強豪・慶煕(キョンヒ)大で鍛え上げられ、メキメキと頭角を現してきた。その高い将来性を見込まれ、6月10日に開幕する東アジア選手権の韓国代表に選ばれている。

走って、跳んで、ゴールへの意欲がある207㎝。韓国バスケットボール界の将来を期待されているホープが歩んできた道のりとは。
(取材日/5月22日)
 
 
 
 
 
 
 
 
大学から強豪の道に進んだ異色の207㎝。「最終目標は韓国ナンバーワン選手になること」

あどけない笑顔を見せてインタビューに答える19歳のホープ(写真/清水広美)

──まず、出身地は韓国のどちらか教えてください。

ソウルの少し北にある、京畿道のソンナムというところです。

──家族構成は? やはり、家族はバスケットボールはやっていましたか? 身長はみな大きい?

両親と妹が1人います。バスケットをやっていた人はいません。身長はみんな大きいほうです。父は190、母は170、妹は180。スポーツをやっているのは自分だけ。

──小さい頃から大きかった?

小さい時は、平均以上でしたけど、そんなに大きいほうではなかったんです。ただ、高校の時に急激に身長が伸びました。毎年、1年に12㎝くらい。

──高校の3年間で36センチも伸びたんですか(笑)

はい(笑)

──楽生高校バスケットボール部での実績は?

3年になった時は自分1人しかいなくて、チームとしてはそこまで強くなかったですね。

──韓国では、バスケットを本格的にやっているチームが限られていると聞きましたが、そういうチームでプレイしなかったということですか?

そういう学校ではありませんでした。

──それなのに、大学はいきなり慶煕大という強豪チームへ。まさに、大学デビューだったんですね。

はい、大学からのリクルートです。

──なんと口説かれたんですか?

韓国のすべての大学に合格できる条件が十分だったので、自分が選べました。

キム・ジョンギュを口説いた慶煕大のチェ・ブヨン監督。韓国代表の監督も務めたことがあり、厳しい練習で有名。大学連盟副会長も務める。李相佰杯では、代々木第2のコートサイドからプレイを見つめていた

──その数ある大学の中から、慶煕大を選んだ理由は?

慶煕大を選んだ一番の理由は、自分に一番合っていると感じたからです。今シーズンは、まだ負けたことが1回もないし、いいチームなので。

──どういうところが慶煕大に合っていると思いますか?

まず最初に、自分がもしケガをしたり、スランプに陥った場合、早く立ち直れる環境があること。2番目は、試合に出た時に呼吸が合うプレイヤーたちが、他にもたくさんいること。最後に、チェ・ブヨン監督(韓国大学連盟副会長)にかわいがられていることです(笑)

──そもそも、バスケットボールを始めたのはいつ、どういうきっかけでしたか?

小さい時(10歳ぐらい)に、うちの小学校はバスケットボール・サークルがない学校でした。バスケットボールの部活がある高校のコーチや先生方がいろんな学校を回って、僕を見つけてくれました。10歳の時に平均身長が大きく、それで『バスケットやってみる?』と誘われました。その時、即座に『はい、やってみます』と答え、始めることになりました。

──そういえば、日本でも活躍したチョウ・シニョン(初芝高~九州産大~KBLサムソン)も、プレイヤーを引退したあと、コーチとして韓国のあちこちの小学校を回って、人材を探しているという話を聞きました。他のスポーツには興味がなかったんですか?

バスケットボール一筋です(笑)

──バスケットを始めた当時と今では、価値観ももちろん変わってきているとは思いますが、バスケットボールの魅力とは何ですか?

高校の時はチームが弱かったので、なかなか勝てなくて、勝つという喜びと楽しみを知らなかったんです。でも、大学に入って、今は勝ち続けています。そこで“勝つ”という喜びを学んで、バスケットボールは、勝負で勝つということが魅力的ではないかな。そう思います。

──207㎝の身長で慶煕大ではセンターですが、ナショナルチームでは4番プレイヤーになるのではないかと、安徳朱さん(アン・ドクス、韓国大学連盟事務局長)から聞いています。身長だけではなく、普通の2m選手にはないジャンプ力とか、一瞬の瞬発力、たとえば、リバウンドを取ったあとの引き寄せる素早さに目を見張りました。チームの練習とは別にやっている個人トレーニングは特にありますか?

小さい時からガード、フォワード、センター全部のポジションをやったことがありますから、特別に問題はありません。特に準備しなくてもできます。スピード力の場合は、今大学での主なトレーニングがスピードをつけるものですから、どんどん実力が上がっている感じです。ジャンプ力はそんなに練習しなくても、最初からありました。サージャントジャンプは、高校生の時は70~75㎝くらい。練習して今は、80~85㎝くらいです。

学生界から東アジア選手権の代表に選ばれているキム・ジョンギュとキム・スンウォン(延世大4年、202㎝)

──自分が目標としている選手像は?

韓国のキム・ジュソン選手(KBLトンブ、韓国代表)が、僕にとってはロールモデルです。プレイスタイルが似ている。そして、スポーツだけではなくて、生活とか練習も一緒にやったことがありますけど、バスケット以外のことも学びたいと思っています。

──そのための課題は?

足りない部分は、体力と筋肉。筋トレをしなくてはいけないですね。

──最終目標は?

一つ目は、慶煕大の中で優勝すること。そして、韓国でナンバーワンの選手になりたい、ということが最終目標です。

──現在まだ大学2年生、これからも取材できる機会があったら、話を聞かせてください。今日はありがとうございました。

ありがとうございました。