2012 李相佰盃(日韓学生選抜) [大学]

キム・ジョンギュ慶煕大3年(韓国学生選抜/韓国代表)

日々進化するひたむきなビッグマン。この夏、世界に挑む!

韓国代表として、オリンピック最終予選に挑む207㎝のビッグマン。昨年度の李相佰盃で存在感を見せつけたキム・ジョンギュは、今年さらにパワーアップしていた。李相佰盃の一戦目を終えた日、日本と韓国の学生の比較や韓国代表についてインタビューした。

文・写真/小永吉陽子

キム・ジョンギュ

김종규  Kim Jong-kyu
(207㎝/C/慶煕大<キョンヒ大>3年、韓国学生選抜#12)

インタビュー通訳/パク・カンジャ、チョン・ハンナ
 
 
過去の掲載記事

■2011年5月、李相佰盃(日本開催)
韓国学生界のエース、キム・ジョンギュ インタビュー

■2011年10月、アジア選手権総集編レポート
大会は、チームは、選手は、いつの時代も生きている
――武漢で躍進した若者たちよ!(5ページ目)

 
 
 
 
 

韓国代表として国際大会を経験して、この1年間でパワーアップ!

207㎝、95㎏。韓国学生界のエースセンターだ。韓国開催となった今年の李相佰盃。36点もの差が開いた日本との一戦目は、26分間出場し、16得点、10リバウンド、2ブロックをマークし、3本のダンクを叩き込んだ。昨大会で来日したときよりも、技もパワーも一段階アップ。207㎝の長身からリバウンドをもぎ取り、ブロックショットに跳び、速攻に走り、広い守備範囲を見せる。昨年度は、韓国期待のビッグマンとして、初のアジア選手権の舞台も経験している。

キム・ジョンギュの成長はとどまるところを知らない。昨年6月、初の代表選出となった東アジア選手権では、準決勝のチャイニーズ・タイペイ戦の競った場面で活路を開く活躍を見せた。この試合、韓国は若手に経験を積ませる意向もあり、あえてキム・ジョンギュに苦しい場面を任せてしのいでいる。日本との決勝戦でも控えの役割をしっかりと果たした。この大会で期待に応えたキム・ジョンギュは、本番である9月のアジア選手権ではさらなるチャンスをモノにしている。

2次リーグの山場となったチャイニーズ・タイペイ戦。主力センターにファウルが込んだことにより、キム・ジョンギュは早々にコートに送り出された。東アジア選手権の苦しい場面で投入された経験は本番で生き、これまで以上の運動量でインサイドを支配し、会心の勝利に大きく貢献した。また、フィリピンとの3位決定戦では、勝負を決定づける値千金のオフェンス・リバウンドを誰よりも高い位置でもぎとっている。そうした大会中にグングン成長していった背景には、試合ごとに監督に叱咤激励を受けながらも、直面した課題を真摯に受け止めて取り組む素直さ、日々新しいことを吸収していく適応能力の高さがうかがえた。

慶煕大のチェ・ブヨン監督は「将来、彼が国家代表で活躍するならば、もっとパワーをつけなければならないし、4番のプレイも覚えなくてはならない」と課題を与えており、現在大学では4番と5番の両ポジションを練習中だ。この李相佰盃でも、柔らかいシュートタッチからのミドルシュートを的確に決めるなど、プレイの幅を広げつつあった。

昨年のアジア選手権。ベンチで真剣に監督の指示を聞くキム・ジョンギュ

現在、韓国のビッグマン事情は、若手に頼らなければならない手薄な状態にある。

221㎝のハ・スンジン(26歳)はこの春より2年間の兵役に就いたが、スポーツ軍隊の尚武(サンム)所属ではなく、公益勤務のためにバスケットボールから離れた生活を送らなければならない。10年間に渡って韓国を支えてきたキム・ジュソン(205㎝、32歳)は膝を痛めているため、今回のオリンピック予選は出場辞退に至った。206㎝の怪物高校生センター、イ・ジョンヒョン(景福高3年)が初の代表に抜擢された今年、キム・ジョンギュはもう“末っ子”ではない。20歳の若者でありながらも、今すぐインサイドで力を発揮してほしい存在に任命されている。キム・ジョンギュの成長が即、韓国の発展へとつながっていくのだ。

7月のオリンピック最終予選では、はじめて挑む世界の舞台で、自分より身長も、スケールも大きな選手と対峙することになる。そこで見つけてくる課題は、ひたむきな彼をどれだけ飛躍させるだろうか。

今回のインタビューでは、韓国代表のことをメインに質問し、そしてどうしても聞きたかった「韓国が日本に対してどのような印象を持ちながら試合をしているのか」に迫った。日本はアジアの中でも特に韓国戦となると、苦手意識からか飲み込まれてしまうからだ。「日本は何が足りないのか」――の問いに対し、即答で正直に答えてくれた姿は、あどけない表情を見せる中にも、プライドの高さがうかがえた。すでに彼は、20歳にして立派に太極マークを背負う選手なのだと実感したインタビューだった。

【次ページはキム・ジョンギュ選手のインタビュー】

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