長岡萌映子――「18歳のREAL」 [WJBL]

長岡萌映子富士通レッドウェーブ #0

「バスケットで結果を出したいから、自分を変えなければいけない」

今春、札幌山の手高を卒業したばかりの新人は、勝負所でのシュートを任され、ルーキーらしからぬ存在感を放っている。そんな長岡に、レギュラーシーズンを折り返したところで、これまでの出来などを聞いてみた。そこには長岡萌映子の「18歳のREAL」があった――。

インタビュー・文・写真/三上 太

長岡萌映子――「18歳のREAL」
富士通レッドウェーブ #0

「バスケットで結果を出したいから、自分を変えなければいけない」

12チーム体制となった2012-2013シーズンのWリーグでひと際注目を浴びているのが、
富士通レッドウェーブの長岡萌映子だろう。
今春、北海道・札幌山の手高校を卒業したばかりの新人は
得点ランキングでは3位(1試合平均16.38点。11月20日現在)につけるなど、ルーキーらしからぬ存在感を放っている。
確かに高校時代は2年時の3冠を含む5つのタイトルを手中に収め、年代ごとの日本代表でもエースとして君臨していた。
高校3年時の2011年には、長崎・大村で行われたFIBAアジア選手権に出場した日本代表のメンバーにも選ばれている。
それだけの実力を持ってはいるが、だからといってWリーグで活躍できるという保証はどこにもない。
しかし蓋を開けてみると上記の成績以外にも、ラストショットを託されたり、逆転のショットを決めたりと、
もはやチームには欠かせないピースとなっている。
そんな長岡に、レギュラーシーズンを折り返したところで、これまでの出来などを聞いてみた。
そこには長岡萌映子の「18歳のREAL」があった――。
(取材:2012年11月7日)

高校3年生のシーズン(インターハイ、ウインターカップ、日本代表)を振り返ったインタビューはコチラ
◆長岡萌映子の高校3年間

これまでの試合には満足していない

「得点はもっと取れるし、ディフェンスはまだ穴がある。
もっともっと神経を使って練習しなければいけません」

12月29日で19歳になる長岡萌映子

――シーズンが開幕して12試合が終わりました。自分自身の出来をどのように感じていますか?

通用する部分も見えたのですが、課題も明確になってきていて、その課題をもっともっと練習で取り組まなければいけないと思っています。具体的に言えばディフェンスです。まだまだ穴があって、もっともっと神経を使って練習しなければいけません。得点はたくさん取れていますが、バスケットはそれだけではないので、いい部分を出しながら、マイナス点を少しずつ減らせるようにしたいです。

そういう意味でもこれまでの12試合で満足しているわけではありません。ただし、いいところも、課題も見えている分、自分としては1試合ずつをしっかりと終えているかなとは思いますが。

――課題はディフェンス面のほうが多い。

そうですね。今週末(11月9日、11日)にJXと試合をしますが、センターとしてプレイするうえで、これまで以上にパワーを使わなければいけません。またWリーグにはインサイドだけのセンターがほとんどいないので、アウトサイドでプレイされたときに、それに対応する守りをしなければいけません。そこが今の自分の欠点だなと思います。
 
 
――逆に通用していると感じるところは、得点ランキング2位(取材時は2位だった)が示すとおり、得点面ですか?

攻める意識は常に持つようにしています。そういう意味では確かにゴールには向かえているんですけど、フィニッシュが悪かったり、ファウルを受けたときに3ポイントプレイを狙えたのにできなかったりと、「もう少し取れたのに…」と思えるところがあるので、もっと正確さを求めなければいけないと思っています。数字としての得点は取れていますが、まだ取れるというのを少し考えたりしていますね。

――結果を出しているように見える得点面でも満足はしていないわけですね。

(得点ランキング1位である)間宮(佑圭・JXサンフラワーズ)さんがすごいなと思える分、間宮さんを越えることが1つの目標ですし、自分の中で「得点をもっと取れたな」と思える試合がいくつかあって、でも実際にはそれができていなくて悔しいという思いがあるので「満足をしていない」という言葉になるんです。試合をやる前はどんな相手であっても、自分がどれだけやれるのかもわからないというのが正直な気持ちですが、試合をやってみて「もっと取れた」と思えるからこそ、得点ランキング2位という成績では満足がいかないんです。

――試合前の長岡選手を見ていると静かに準備をしているというか、少しピリピリしているようにも見えます。普段の長岡選手は元気で、明るいというイメージだったのですが、試合前にそう見えるのは、どれだけやれるかわからない不安や心配といったものがあるのでしょうか?

試合前にただ単に緊張しているだけです(笑)。でも不安もあります。周りの人からは「1年目だし、気楽にやればいいよ」って言われるんです。そう言っていただけるのは本当にありがたいことなんですけど、自分自身としては試合に出ている以上、やらなければいけないと思っています。プレイタイムを見てもかなりの時間出していただいているわけですから。

確かに試合前にリラックスすることも大切だと思うし、高校生まではそうしていてもよかったけど、Wリーグはそれだけでは通用しない世界だと思うんです。そうしたときに、自分として気持ちを高めるためにもちょっと黙ったほうがいいんじゃないかなって(笑)。相手を見て「今日の試合はどうなるんだろう?」と不安になって無口になる面もありますけど、自分をもっと試したいという思いもあるんです。サマーキャンプでリラックスをして試合に臨んだので、シーズンに入った今は、もっと気持ちを高めるためにどうしたらいいんだろうって考えながら試合に臨んでいます。

――試合だけではなく、試合前後の過ごし方も自分なりに試行錯誤しているのですか。

そうですね。もちろんチームメイトやスタッフとはコミュニケーションを取らなければいけませんし、応援してくれるファンの方がたくさんいる以上、そのファンの方々に話しかけられたときに笑顔で対応しなければいけないとは思っています。

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