Wリーグ プレーオフに懸ける<1> [WJBL]

藤吉佐緒里シャンソン化粧品 シャンソンVマジック

「閉じこもっていた殻のひびは大きくなってきているし、今年中に割りたい!」

今シーズン、シャンソン化粧品が上昇の兆しを見せている。ここ3年はプレーオフに進出できずにいたが、選手層が厚くなった今季は、プレーオフに向けて着実に前進している。「真のエースとしての脱皮」を期待されている藤吉佐緒里に、自分自身のこと、そしてファイナル4に向けた思いを聞いた。

インタビュー・文・写真/三上 太

偶像からの脱却

「閉じこもっていた殻のひびは大きくなってきているし、今年中に割りたい!」

藤吉佐緒里(シャンソン化粧品 シャンソンVマジック #8)

Wリーグ2012-2013シーズン、シャンソン化粧品シャンソンVマジックが好調を保っている。
ここ3年は連続して6位と、ファイナルどころかプレーオフにも進出できずにいたが、
今シーズンはレギュラーシーズンを終えたところで4位。4年ぶりのプレーオフ進出も見えてきている。
そのなかで全試合をスタメン出場し、チームトップの出場時間を得ているのが藤吉佐緒里である。
その容姿から「バスケット界のヴィーナス(美と愛の女神)」、「バスケット界の長澤まさみ」などと呼ばれ、
テレビなどでも注目されることの多い藤吉だが、
実のところその注目度と自分の実力との間に大きな隔たりを感じ、もがき苦しんでいた。
それでも上記のような出場時間を得ているのは、木村功ヘッドコーチ体制になって2年目、
「真のエースとしての脱皮」を期待されているからだろう。
ここではそんな藤吉に今シーズンのチームのこと、自分自身のこと、そしてファイナル4に向けた思いを聞いた。
(取材日:1月25日)
 
 

チーム好調の要因に迫る

「今シーズンは流れが悪いときにチームで戦うことができるようになってきました」

ファーストラウンドでは、レギュラーシーズン全勝のJXにも最後まで粘りを見せた

――レギュラーシーズンを終えた時点でチームは16勝6敗、リーグ4位につけています。今シーズンと昨シーズンの違いはどこにあると思いますか?

新人2人(三好南穂と近平奈緒子)の加入がすごく大きかったことと、昨シーズンは勝てる試合を取りこぼすことが多かったのですが、今シーズンは順位が下のチームに負けていません。その分の白星がその結果につながっているのでしょう。

――取りこぼしがなくなってきた?

はい、ぶっちぎりで勝つというところまではいっていませんが、どんなチームに対しても粘って、粘って勝つというようなゲームが増えたように思います。

――下位チームに限らず、上位チームに対しても大敗しているという印象はありませんし、しっかりと粘ってついていけることが今年のシャンソンの強みのように思います。
 
昨シーズンまでは自分たちのペースじゃなかったときに個々が何とかしようと思って、結果的にチームがバラバラになることが多かったんです。でも今シーズンは、流れが悪いときに少しずつチームで戦うことができるようになってきたかなという感じがあります。

――チームで戦う意識がついてきた要因は何でしょう?

今はまだ木村ヘッドコーチに言われて、そうしていることのほうが多いですね。よく「まだまだチーム内でしゃべれていない」とか「リーダーがいない」と言われていますから、そういった意味ではまだしっかりとした結果に結びついているわけではありません。それでも選手間でチームへの意識が出てきたように思います。

――その結果が4位だというわけですね。

そうですね。チームとしての自信もついてきているように感じますし、徐々に上向きになっていると思います。それでもやはり大きく調子が上がっているという感覚はないんです。自分個人としても調子が上がってきたという実感はありませんし。

1 / 212