2011 高校生日本代表 [高校]

橋本晃佑・渡邊雄太・富樫勇樹日本代表グループ3に選出された高校生

高校生日本代表、2011年夏の挑戦

8月6日から台湾で開催されているジョーンズカップには、日本代表グループ3に名を連ねた高校生、橋本晃佑(宇都宮工)、渡邊雄太(尽誠学園)、富樫勇樹(モントロス・クリスチャン)の3人が選出された。高校生たちはどのような意欲を持って日本代表に臨んでいるのか。能代市のインターハイ会場で、日本代表の3選手に、インターハイのこと、ジョーンズカップに向けての抱負を聞いた。

文・写真/小永吉陽子   Text ・ Photo/Yoko Konagayoshi

高校生日本代表インタビュー<3>――富樫勇樹
(とがし・ゆうき/モントロス・クリスチャン高2年/170㎝/PG)

 コートで魅了する170㎝のエキサイティング・ガード!                 

写真はジョーンズカップより。撮影/小川聖市

 富樫勇樹がボールを持つと目が離せない。ゲームメイクではスピーディーな展開からドンピシャリのノールックパスを出し、攻めても独特のリズムからの1対1やアウトサイドシュートで得点を量産。フワリと浮かしたスクープシュートやフェイントなどでタイミングをズラし、大きな選手をかいくぐって決める工夫も持っている。名門・本丸中時代には、地元新潟で開催された全中でエースとして活躍し、日本一の立役者になった。

 本丸中、U16のヘッドコーチを務める父・英樹氏は、中学卒業後の進路については本人の意志に任せていたが、彼が選んだのはアメリカのモントロス・クリスチャン高。「個人技、積極性を身につけたい」との理由で選んだ海外留学だった。中学時代は寡黙なタイプであまり多くを語らなかったが、海外で争う環境がそうさせたのか、インターハイの会場で「目的」を話す彼の言葉からは、日本でプレイする高校生よりも、一歩先を見ているような印象を受けた。
  
 モントロス・クリスチャン高でキャリアを重ね、よりいっそうの判断力を身につけて一時帰国。この夏、富樫はジョーンズカップと日・韓・中ジュニア交流競技会に出場。「JAPAN」を身にまとい、日本のファンの前で成長ぶりを披露する。能代市のインターハイ会場で観戦中の富樫選手に話を聞いた。


外国人選手の高さには慣れている。

ジョーンズカップではアジアのトップレベルを知るのが楽しみ

――インターハイを見ての感想は。

日本の高校生のレベルを知っておきたくて、能代まで見に来ました。本丸の同級生が成長しているのを見て、自分も頑張らなきゃと刺激を受けました。毎年帰ってくると、高校生の試合を見るようにしています。

(同級生の本丸中の主な卒業生には、福岡第一・田中光、沼津中央・反町駿太、能代工・溝坂太成、八王子・平川啓太郎、明成・藤井祐希らがいる)

――日本の高校生のレベルをどう感じましたか?

去年、見た時よりはレベルが上がっているのかなと思いました。でもやっぱりインサイドは小さいし、フィジカルが弱いですね。プレイに力強さがないのはアメリカと比較するとしょうがないと思いますが、やっぱり、いちばんはフィジカルの弱さが目につきました。

――フィジカルの弱さは日本人が抱える問題点ですが、日本人が海外でプレイして経験を積んだり、対策を講じていけば改善されると思いますか? 実際にこれまでアメリカの高校でプレイして、フィジカルプレイに関してはどのような体験をしていますか?

そうですね…日本人は身長も小さいし、線も細いし、親も小さいし、遺伝子的なものもあるかもしれないので、身長や体に関しては大きくなるのはなかなか難しいのかな、と思います。日本人がどうしたら…というのは今はわからないですが、僕がアメリカに行ったのは、個人のレベルを磨きたいと思ったからなんです。日本はチームプレイでどうにかしようとしますよね。向こうの練習は全然違うんです。アメリカは個人的なドリルが多くて、そういう点では自分のためになっていると思います。

――日本代表グループ3に選ばれての感想は。

今まで高校生は代表候補にはあまり入らなかったと思うんですけれど、高校生でもJBLの選手とかと試合をすると自分のレベルがわかっていい経験になるので、高校生で日本代表に選ばれる選手が出てきたことはいいことだと思います。

――ジョーンズカップのメンバーに選ばれましたが、大会に向けての抱負を聞かせてください。

これから集合して練習するんですけど、はじめて、いちばん上のA代表の大会に出ることになったのですごく楽しみです。今年は日・韓・中(日・韓・中ジュニア交流競技会/8月24日~8月26日、愛知県・一宮市)にも出るので、アジアの高校生のレベルを知ることができるのは楽しみですが、自分は特にジョーンズカップを楽しみにしてます。韓国や他の国はA代表でくると聞いているので、そういう面でアジアのトップレベルを知りたいし、いい経験になるので、しっかり自分のプレイを出せたらと思います。自分はああいうところだと消極的になってしまうので、しっかりやりたいですね。

――過去にも消極的になった経験あり?

これまでも、海外のキャンプとかに行くと、初日とか最初のほうは消極的でパスばかりしてしまうので、そこは自分を出せるように積極的にやるのが課題です。

――ジョーンズカップでチャレンジしたいことは?

アジアよりアメリカのほうが身長が高いと思うので、高さは慣れているので大丈夫だと思うんですが、コーチの言っていることを理解して、ガードとしてコントロールすることが課題です。U16でもアジア選手権には出られなかったので、今までアジアとは試合をしたことがないので、ジョーンズカップではいい経験になると思います。モントロスの先輩(伊藤拓摩=トヨタ自動車アシスタントコーチ、伊藤大司、松井啓十郎=ともにトヨタ自動車)もいるので、いろいろな話を聞いて、しっかり学んでいきたいです。

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