2013年9月開幕!
「NBL」の全貌と未来への展望<前編>――リーグ概要・使命・集客・プロ化しない理由

インタビュー・文・写真/小永吉陽子

山谷拓志インタビュー (新リーグ運営本部副本部長 兼 COO)
2013年9月開幕!
「NBL」の全貌と未来への展望
 <前編>


NBLは段階的に進化してくリーグ。現在は「ステップ1」のスタート位置

全チームが自主興行を実施し、バスケットボールという商品の市場を広めることがNBLの使命

 新リーグ「NBL」(National Basketball League)が2013年9月28日に開幕する。NBLはJBLとbjリーグの統合ではなく、「新たに設立されるトップリーグ」という位置付けのリーグだ。しかし、企業チームとプロチームが混在する現況においては、完全プロリーグ化というわけにはいかず、段階的に進化を目指すリーグとなった。その第一段階として、企業チームであっても福利厚生という観点のみならず、「地域名称の付与」と「自主興行」での運営を必須条件とした。

 これまでトップリーグの設立については、2005年に「プロ化検討委員会」、2008年に「トップリーグあり方検討委員会」が設置されて検討されてきたが、リーグの名称こそ変われど、運営の中身については玉虫色の変化しかできなかった。しかし、今回の新リーグNBLは、2010年にトップリーグあり方委員会での答申を経て骨格ができあがり、企業チームに自主興行を義務付したことで、これまでとは明らかに違う進歩がみられる。

 リンク栃木ブレックスを地元に根付かせ、創部3年でJBL制覇に導いた代表であり、その実績を持って昨年6月にNBLの最高執行責任者(新リーグ運営本部 副本部長兼COO)に就任した山谷拓志氏(7月1日付にて一般社団法人日本バスケットボールリーグ専務理事/COOに就任予定)はこのように力説する。

「企業チームであっても、プロチームであっても、自分たちがチケット販売主体となって自主興行を行い、質の高いゲームを行うことで、バスケットボールという商品の市場を広めること。それがNBLの使命です」

 新リーグの発展段階としては、現在はステップ1のスタート地点。2013年の開幕ではトップリーグの「NBL」と下部育成リーグの「NBDL」で構成され、2年後の2015年にはステップ2として、さらに上の先端推進リーグ「Pリーグ」(仮称)を設ける。そこに至るまでの2年の間に、日本おけるトップリーグのあるべき姿、すなわち、独立分社化チームの集合体となる“プロリーグ”と呼べる中身になることを目指している。

 今年の春先には各チームのホームゲームでファンに向けたNBL説明会を開くなど積極的な告知を展開しているが、それだけでは全貌は見えてこないし、宣伝も不十分である。もうひとつのリーグであるbjリーグとの兼ね合いは解決されないままだし、初年度における戦力格差や将来に向けての不安要素は多く見受けられる。

 新たにトップリーグが設立される今、山谷拓志氏にリーグの概要や疑問点を聞き、新リーグの未来を明らかにしておきたい。前編では「NBLの使命・概要・集客」、後編では競技力向上を目指すための重点施策「審判の向上」と「選手獲得・新規参入チームの課題・戦力格差における課題」について主に紹介する。
 
 
◆次ページは山谷拓志 新リーグ運営本部 副本部長兼COOへのインタビュー

 
 
NBL2013-14 概要&競技ルール

【NBLチーム一覧】
イースタン・カンファレンス
レバンガ北海道(北海道)
リンク栃木ブレックス(栃木県)
千葉ジェッツ(千葉県 ※bjリーグより参入)
日立サンロッカーズ東京(東京都ならびに千葉県柏市)
トヨタ自動車アルバルク東京(東京都)
東芝ブレイブサンダース神奈川(神奈川県)

ウエスタン・カンファレンス
デイトリックつくば(茨城県 ※JBL2より参入)
アイシンシーホース三河(愛知県)
三菱電機ダイアモンドドルフィンズ名古屋(愛知県)
和歌山トライアンズ(和歌山県 ※パナソニックから譲渡)
兵庫ストークス(兵庫県 ※JBL2より参入)
熊本ヴォルターズ(熊本県 ※新規参入)

※印以外はJBL既存チーム

【NBDLチーム一覧】
TGI・Dライズ
大塚商会アルファーズ
黒田電気ブリットスピリッツ
東京海上日動ビッグブルー
東京エクセレンス
アイシン・エィ・ダブリュ・アレイオンズ安城
豊田合成スコーピオンズ
豊田通商ファイティングイーグルス名古屋
レノヴァ鹿児島
 
 
【NBL開催概要】
●レギュラーシーズン 2013年9月28日~2014年4月27日
・1チームあたり54試合/324試合
・12チームを2つのカンファレンスに分散。
6チーム1カンファレンスでの総当たり戦と他カンファレンスとの交流戦を実施

●プレーオフ 2014年5月2日~5月26日
レギュラーシーズン各カンファレンス上位3チーム、計6チームによるトーナメント戦
・クォーターファイナル(QF)/上位2位と3位同士による3戦2勝方式
・セミファイナル(SF)/各カンファレンス1位と各QF勝者による3戦2勝方式
・ファイナル/各SF勝者による5戦3勝方式

【選手数】
チーム登録選手数15名 試合出場選手数12名
※上限を4年として複数契約を可能とする
※選手保有権を保持したまま他チームでのプレーを可能とするレンタル移籍制度を導入

【外国籍選手に関するルール】
チーム登録外国籍選手数2名
第1ピリオド・第3ピリオド/オンザコート出場数2名
第2ピリオド・第4ピリオド・オーバータイム/オンザコート出場数1名

【サラリーキャップ】
1億5千万円(税込、選手のみ、外国籍選手含む)
※選手契約期間は6月1日から翌年の5月31日までに統一
 
 

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