アジア選手権アフターレポート
「Wリーグ9年目の今も、まだまだ成長できると感じました」

インタビュー・文・写真/小永吉陽子

コートを走り回って相手を振り切り、そこにチームプレーが噛み合ってノーマークが生まれる。その一瞬の隙を見逃さずに3Pシュートを決めた宮元美智子は、日本の新しいシューターとして台頭した

「Wリーグ9年目の今も
まだまだ成長できると感じました」

宮元美智子
(Michiko , MIYAMOTO/175㎝/SG/27歳/日本代表#8/三菱電機#3)

3ポイント成功本数19本、成功率43.2%(19/44本)はレベルⅠで1位。
コートを走り回ってマークマンを振り切り、一瞬の隙を見逃さずにゴールを射抜く。
それが、日本代表のシューターとして頭角を現した宮元美智子のスタイルだ。
代表初選出ながら、重責をやり遂げた要因は何か。
日本を代表するシューターに名乗りを上げるまで、地道に積み上げてきた道のりについて聞いた。 
 

確立した“新戦力”シューターの座

「速攻やアーリーオフェンスに持ち込み、走り回って相手とのズレを作り
チャンスに積極的に3P打つことを心掛けました」

予選ラウンド2戦目のタイペイ戦で3ポイント6本を含む20得点をマーク。そこから確かな手応えをつかみ、シューターとして上昇していった

――アジア選手権優勝おめでとうございます。優勝の感想を聞かせてください。

私は代表に選ばれたのも初めてだし、国際大会に出るのも初めてだし、決勝戦という舞台に立ったのも初めてだったし、もちろん優勝したのも初めての経験だったので、今年で(Wリーグで)9年目になるんですけど、今までバスケットをやってきて良かったと、心からそう思いました。優勝という目標をチーム全員で達成できたことが、すごくうれしいです。

――初のアジア選手権。大会を通して平常心でやっているように見えたのですが、プレッシャーはありませんでしたか。 

決勝の前の晩は眠れなくて緊張しましたね。でも実は、準決勝とか決勝よりも、初戦(カザフスタン戦)がいちばん緊張しました。初戦を乗り越えたら2試合目からは集中して臨めました。決勝は緊張もあったんですが、一試合一試合重ねるごとにチームが一つになったのを感じていたので、みんなでできる試合が最後なのが寂しくて、40分間を楽しもうという気持ちで試合に入りました。

――予選ラウンドでシュートが当たった分、決勝ラウンドではマークが厳しくなりましたが、シュートを打ち切りました。決勝ラウンドではどのように対応しようと臨んだのですか。

決勝ラウンドだけじゃなく、この大会は簡単にはスリーを打たせてもらえないだろうと思っていましたが、チームのみんながノーマークでシュートを打てるチャンスを作ってくれたので、そこで思い切り打つだけでした。それでも、やっぱり決勝はマークが厳しくなると思ったので、駆け引きをすることは頭にありました。

ハーフコートの攻めになると対応されて簡単には打たせてもらえないので、速攻やアーリーオフェンスの展開から3ポイントを打ちたいと思って、走る中でアウトナンバーを作って積極的に打つことを心掛けました。とにかく走り回って、相手とのズレを作ってチャンスを作るようにしました。ほんの少しのタイミングでいいので、ズレを作ってボールをもらうことが大事ですね。吉田さんも、大神さんも、久手堅さんも、その一瞬を見逃さずにパスをくれるんですよ。

――初の国際大会を戦ったわけですが、国内の試合との違いや、気付いたことはありましたか。

東アジア大会(競技大会:10月中旬)からシュートの調子が悪かったのですが、そこでしっかり切り替えてアジア選手権に臨めたことは自分の自信になりました。試合ごとの切り替えのしかたや、大事な大会への入り方がわかったような気がします。

――試合ごとの切り替えや、大会の入り方について、気付いたことを具体的に教えてもらえますか。

アジア選手権は厳しい戦いになるんだろうな、と頭ではわかってはいるつもりでしたが、自分には国際大会の経験がないので、東アジア大会ではアジア選手権をイメージして戦おうと思ってやりました。

試合時間を考えてホテルで過ごしたり、大会が進んでいく中での気持ちの高め方や、対戦相手にどうアジャストするかなど、自分では本番を想定して過ごしたつもりです。いきなりアジア選手権ではなく、その前に東アジア大会を経験できたのが良かったです。実際にアジア選手権に入ったら、緊張の度合いが東アジア大会とは全然違ったので、少しでもイメージしながら戦ってきて良かったと思いました。
 
 

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