トヨタがアイシンの5連覇を阻んで優勝
トヨタ自動車 vs アイシン ヘッドコーチ&選手のコメント

レポート/星野志保  写真/一柳英男

優勝 トヨタ自動車アルバルク
ディフェンスとリバウンドを積み重ねて、チーム全員でつかんだ結果

ドナルド・ベック ヘッドコーチ

「本当にエキサイティングで厳しいゲームでした。後半ちょっと苦戦したということでプラスの部分もあったしマイナスの部分もありました。そこは反省点としてとらえています。優勝のかかった大切なゲームでした。バランスの良いゲームで、クオリティーも高く、非常に満足のいくゲームでした。

コーチに就任してからのプロセスはオールジャパンのトーナメントから始まったわけではなく、昨年のチーム作りから始まっていて、最終的に今日優勝という目標にたどり着くことができました。ヘッドコーチとして要望はたくさんありましたが、トヨタの基本となるところ、ヘッドコーチとして、ディフェンスとリバウンドが非常に重要だと言ってきました。

アイシンは柏木、桜木ジェイアール、リチャードソンと能力の高い選手がいて、非常にいいチームです。ジェイアールは非常に得点能力の高い選手なので、そこをどう止めるかがディフェンスのカギでした。アイシンを止めることも大切でしたが、自分たち、トヨタのプレイスタイル、ゲームプランを信じて戦おうと、今日のゲームを前に選手たちには言いました。 14人の選手、スタッフ、会社のバックアップがあり、非常にいい人たちに囲まれて仕事ができることをうれしく思います。リーグ後半戦に向けても、この気持ちを忘れずに頑張って戦っていきたいと思います」

フィリップ・リッチー

「厳しいハードなゲームでした。出だしで主導権を握れなくて第2Q途中ではよくなりましたが、後半3Q終わりから4Qにかけてアイシンが反撃に出た時には厳しい状況になりました。特にアイシンの桜木ジェイアールを含む外国人3人、アンソニー・リチャードソン、ケビン・ヤングが非常にいいプレイをしましたので、最終的に勝ててよかったです」

伊藤大司

「出だしは僕たちがスロースタートでアイシンペースのバスケットになってしまいましたが、1Qの終わりから2Qにかけて僕たちのペースをつかむことができました。その結果、2Qで点差が開き、3Qもある程度自分たちのバスケットができたと思います。ただ、アイシンの王者の意地というか、素晴らしい選手がたくさんいますので、4Qで追い上げられてしまいました。そこをディフェンスで我慢して、全員バスケットでしのぐことを意識し、オフェンスでエクスキュートした結果が勝ちにつながったと思います」

正中岳城

「出だしはアイシンのゲームになるという気持ちにさせられましたが、一つひとつ積み重ねていくのがトヨタのバスケット。自分たちも一つのオフェンス、一つのディフェンスを重ねていくことが得意ですし、そうやってこれまで勝ってきているので、我慢してディフェンスをしていけば向こうもしんどい展開になるだろうと思っていました。1Qを何とかしのいで、2Qになった時に自分たちのリズムになってきたので、我慢し続けることがこの決勝でも大事だったのかなと思います。それが優勝できた要因だと思います。

今季は新しい戦力が入り、チームがステップアップして優勝が狙える状況だとわかっていました。5年かかりましたけど、僕のバスケのキャリアの中で日本一になったのはこれが初めてです。この日のために数多くのシュートを外して、多くの敗北も味わいましたが、一つひとつの出来事がようやく意味を持つことができたと思います。このチームにかかわったたくさんの選手、先輩たちがいる中で、その人たちの努力が報われる結果になったのかなと思います。本当にうれしいです」

竹内公輔

「トーナメント戦で負けたら終わりの試合なので、そのプレッシャーの中で優勝することができて本当にうれしいです。夏から厳しい練習を重ねてきて、僕は代表チームから帰ってきて次の日から練習と言われたりして(苦笑)、結構無茶なスケジュールだったんですが、結果がこうやって出たのでうれしいです。

監督がよく言うのは、ゲームに出たらインパクトを与えろということ。出ている20分の少しの間でどれくらいインパクトを与えられるかを課題として取り組んでいます。そこでインパクトを与えられたらプレイングタイムが伸びますし、逆に与えられなかったら少なくなります。みんなそうやってベンチからゲームを見て、いかにインパクトを与えられるかをモチベーションにしてプレイしてきました」

準優勝 アイシンシーホース 
あきらめずに追いついたが、最後はシュートを決めるエネルギーがなかった

鈴木貴美一 ヘッドコーチ

「非常に入り方が良く、いいディフェンスをしていたんですが、2Qからはリバウンドでつながれてしまって、相手のフィジカルなディフェンスに対して、自分たちのオフェンスがうまくできず、無理なシュートや無理なパスが多くなってしまい、逆に相手に走られて気持ちよくバスケットをさせてしまいました。トヨタ相手に1ケタ差ならば何とかなりましたが、2ケタになってしまうと追いかけるのにエネルギーを使ってしまいます。うちは何度も粘って1点差で勝ったゲームを今まで、今年もそうですし、過去にもそういうゲームをしていますので、最後まであきらめるなと指示しました。

その中でも、選手をうまく休ませながら追い上げることはできましたが、最後はシュートを決めるだけのエネルギーがなかったことに尽きると思います。選手は4月から厳しい練習に耐えて、ここまでよく来てくれたと思います」

柏木真介

「非常に悔しいんですけど、結果が結果なので・・・。自分たちもしっかりと最後までチーム全員で戦ったと思います。後半に入って、4Q残り5分が勝負だという指示があり、選手全員がそういう意識でやっていたので、そこまでしっかり持っていくことができたのはチームとしての収穫でした。また、そこからの追い上げは何度も経験してきましたので、逆にしっかりと自分たちのやるべきことをやればいけるという自信はあったんですが、あそこまで追いつくのにすごく体力を使いましたし、そこから粘ることができなかったで、こういう結果になったのだと思います。これから(リーグ)後半戦に入りますが、課題もわかりましたので、気持ちを切り替えて次につなげていきたいと思います」