ジョージワシントン大
渡邊雄太――究極の期待の中で日々成長するNCAA初シーズン

文・写真/宮地陽子

試合ごとに成長を見せている渡邊雄太のNCAA初シーズン(Photos courtesy of GW Athletics)

渡邊雄太
(WATANABE,Yuta/ジョージワシントン大)

究極の期待の中で
日々成長するNCAA初シーズン

期待される才能と伸びしろにも「あまりプレッシャーに感じたことはない」

1994年10月13日生まれ、20歳/203㎝/香川県出身/尽誠学園高→セントトーマスモア校→ジョージワシントン大/ウインターカップ2年連続準優勝、2012年度U18代表キャプテン、2013年度日本代表選手

 去年秋、ジョージワシントン大でNCAAでの選手キャリアをスタートさせたばかりの渡邊雄太。1年ながらローテーション入りし、開幕からここまで全17試合に出場、平均21.9分の出場時間で8.1点、3.8リバウンド(※2015年1月16日現在)とチームに貢献している。年末にハワイで行われたダイアモンドヘッド・クラシック決勝では、全米11位にランイングされるウィチタ大相手に10得点をあげ、ディフェンスでも長い手足と機敏な動きを生かし、1-3-1ゾーンのトップで相手オフェンスを苦しめ、チームの勝利に貢献した。活躍するごとに注目されるようになり、期待も大きくなっていく。

 思えば、彼にかけられる期待の大きさは、大学のシーズンが始まる前から大きかった。ジョージワシントン大のヘッドコーチ、マイク・ロナガンは11月上旬の時点で、渡邊がチームの成功の大きなカギを握る選手だと断言していた。4人の3年生選手の核があってのことだが、そこにプラスα の要素をもたらすことができる選手として、渡邊の才能と伸びしろに期待をかけているのだ。

「ユウタがとてもいいシーズンを送ることができれば、私たちも昨季に続いてNCAAトーナメントに出る可能性が高くなる。1年生にそれだけの期待やプレッシャーをかけたくはないけれど、彼ならそれに対応できると思っている。彼は間違いなく、私たちのチームが目標に到達するのを助けるだけの才能を持っている」

 今のところ、渡邊はそんなロナガン・コーチの期待に十分に応えている。

「私の彼に対する期待は、今よりも4年後の期待でもあるのだけれど、それでも彼には、今の時点で活躍してもらう必要がある。ここまで、彼は私が期待していた通りのことをやってくれている」(ロナガン・コーチ)

 去年春、久しぶりにNCAAトーナメントに出場して上り調子のコロニアルズ(ジョージワシントン大の愛称)が再びトーナメントに出場し、昨季を超えるシーズンを送るためにも、渡邊にかけられる期待は大きい。

 当の渡邊は、周囲のそんな期待をどう受け止めているのだろうか?

「期待されることは、本当に嬉しいことなんで。期待に応えられるように、毎日、頑張ります」と、淡々とした口調で言う。

 まるで優等生の返事だが、そんな周囲の期待がプレッシャーになることはないのだろうか?

「そういった期待をプレッシャーだと感じたことは、今まであまりないので」と渡邊。

 なかなかに図太い。それが、勝負強さの秘密なのかもしれない。今シーズンが始まってから15試合の間でも、すでに試合終盤で勝敗を左右するようなプレーを何本も決めている。プレッシャーに感じないということは、自分に自信があるということなのだろうか?

「自分の中では、絶対に自信を持ってプレーするようにはしているんですけれど…。(周りの言葉を)あまり深く考えたことはないです。あまりプレッシャーに感じたことはないです」
 
 

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