女子準々決勝PICK UP GAME
ベスト4は桜花学園、昭和学院、山村学園、聖カタリナ女子

文/舟山 緑、一柳英男  写真/一柳英男

8月1日(水)会場/いしかわ総合スポーツセンター
 
女子準々決勝
桜花学園 74(15-10.16-14.21-8.22-10)42 大阪薫英女学院
昭和学院 67(29-17.9-20.12-10.17-15)62 明星学園
山村学園 100(22-13.25-22.27-21.26-24)80 慶進
聖カタリナ女 72(26-15.14-25.8-12.24-13) 65 山形商
 
 
◆PICK UP GAME1
桜花学園 74(15-10、16-14、21-8、22-10)42 大阪薫英女学院

桜花がインサイド、外角ともに強さを見せ、薫英を堅い守りで封じ込む

桜花学園#4河村美幸

 昨年のウインターカップ4強のメンバーから4人が残った桜花は、今大会の優勝候補の最右翼。スタメン5人がU-18、U-17代表であるというタレント軍団だ。薫英も昨年準優勝メンバーから、#4畠中春香(183㎝:U-17代表) 、#7ヴィヨー郁里(U-18代表)の主力2人が残り、注目の準々決勝となった。出だしこそ薫英がリードを奪ったが、桜花も徐々にリズムをつかみ、#4河村美幸(183㎝)にボールを集めてゴール下で確実に加点していった。
後半は桜花が完全に試合の主導権を握った。プレッシャー・ディフェンスで薫英のリズムを封じ込み、攻めてはゴール下、ドライブ、速攻と多彩な攻めで大きくリードを奪った。薫英は#7ヴィヨーのドライブや外角が光ったが、#4畠中はトラップでうまく守られて思うようなプレイができず、桜花を苦しめるには至らなかった。桜花は#4河村が25得点、#5山田15得点、#10井澗が14得点をマーク。

●桜花学園:井上眞一コーチ
失点42は合格点。相手センターにファウルをこませる作戦が当たった

「今大会はこの薫英戦が山場だと思っていた。サイズもあるし、長門監督は大学チームも指導しているのでオフェンスのバリエーションも豊富で、ゾーンもいろいろ持っている。そのゾーン・アタックをかなり練習してきたが、逆にそのゾーンが出なかったので、調子が狂ったところもある。前半は31対24。うちも点数が入らなかったが、失点が少なかったのでよく相手を抑えたと思う。

 #4畠中の裏に入るパスが怖かったが、河村にボールを集めてポンプフェイクからのシュートや、ピボットを使っての攻めでファウルアウトさせたかったので、それはまずまずだったと思う。自分たちのオフェンスがうまくいかなったのは、ガードから出る指示と周りの4人の動きがかみ合っていなかったから。明日はそこを修正したい。一戦ごとに調子は上がってきており、選手の気持ちも乗ってきた。(優勝へ向けて)明日も思い切っていくだけだ」
 

●大阪薫英女学院:長渡俊一コーチ
前半はデイフェンスシステムが成功したが、オフェンス能力の差が歴然と出た試合

大阪薫英女学院#4畠中春香

「桜花の井上先生はゾーンディフェンスを予想していると思ったので、絶対ゾーンはやらないと決めていました。出だしのディフェンスはいつもと少しシステムを変えましたが、そこは成功しました。うまく相手がはまってくれて、うちのミスから招いた速攻もだいぶ止めていました。前半は85点あげられるぐらいのディフェンスでした。

 ところが結局、攻撃でイージーシュートを外すものだから、ターンオーバーと変わらなくなってしまう。ディフェンスが効いているんだから加点していかなければならないのにイージーシュートもフリースローも落とす。相手はシュートの巧さを持っている。うちはまだ作っている最中で、高さが違ったりするとたちまちシュートが入らなくなる。個人のオフェンス能力の差が歴然と出た試合ですよね。勝つためには、攻撃力がないと勝てません。選手たちは頑張ってるんですけど、相手とはモノが違うなという感じです」
 
 
 
 
 

◆PICK UP GAME2
聖カタリナ女子 72(26-15、14-25、8-12、24-13)65 山形商

終盤の勝負所で#12宮崎が連続ゴール。拮抗した試合を聖カタリナが制す

聖カタリナ女子#5田村未来

 第3シードの山形商とエイトシードの聖カタリナ女の対戦。ともにU-18、U-17日本代表を擁するチーム対決は、カタリナが粘る山形商を第4Q終盤に突き放して3年ぶりのベスト4進出を決めた。

 カタリナは#4熊美里、#5田村未来(ともにU-18代表)、#12宮崎早織(U-17代表)のスリーガードのシュート力を武器とするチームで、前半は熊、田村が軸となって試合の主導権を握った。一方の山形商は、リバウンドに強く、ミドルショットを得意とするチーム。第2Qは山形商がリズムをつかみ、前半は40-40の互角の展開となった。
第3Qでリードを奪ったのは山形商だったが、カタリナは第4Qに入るとプレスで相手のミスを誘い、残り5分からの勝負所で2年の#12宮崎が連続してゴールを奪ってリードを一歩広げた。山形商も#6須藤さつきのミドルショットで追い上げたが、最後はカタリナが#12宮崎のスチールから#4熊のドライブへとつなげて、72対65で白熱した一戦にピリオドを打った。

●聖カタリナ女子:一色建志コーチ
体力を武器に「走り切ること」で勝利。準決勝も気持ちで負けないように臨みたい

「最後まで走り切って積極的に戦うしかなく、体力勝負でどこまでいけるかと思っていた。選手にはずっと「6試合分の体力(=1回戦から決勝まで)」と言ってきたので、その体力がもってよかった。第3Qで山商さんに逆転された場面は、#13曽我部奈央のレイアップと3ポイントが入らず痛かったが、選手には「我慢、我慢」と指示を出していた。後半、どこで#12宮崎を休ませようかと考えていたが、40分間走りきれる選手なので、やれるところまで行こうと考えた。第4Qで#11加藤瑠楲が4ファウルとなったが、リバウンドと腕の長さが魅力なので、下げずにそのまま使い続けた。熊と田村以外は下級生なので、ミスが出るのはしかたがないところ。うちは3ガードで走り切ることがポイントだったので、最後はプレスで勝負して、それが勝因となった。

 今大会はどこが勝ち上がってくるか予想がつかないところがあり、相手がどうこう言うよりも、自分たちが積極的に攻めること、気持ちで負けないことだけを言って試合に臨んでいる。(明日の準決勝は)山村学園のポイントゲッター#4増岡選手はU-18代表でもあるので、よく知っている。明日も走り切ることと外角シュートがカギになると思う。私自身は“欲を出さずに”普段通り戦うつもり。選手たちのモチベーションがすごく上がっているので,頑張ってくれると思う」

●山形商:高橋仁コーチ
今年も上位と戦える収穫はつかんだが、ミスがあってはクロスゲームは勝てない

山形商#4加藤臨

「何回もカタリナとは試合をしてきて強いチームだとわかっていました。最初は離されると思ったけど、途中で追いつくとは思いませんでした。でもリードされてしまった。わかっているけど、相手は3ポイントはすごいと思います。 でも結局、敗因は自滅です肝心なところでミスが出ているし。パスミスやらリバウンドミス、ノーマークのシュートミス。あれではクロスゲームは勝てないです。勝ってるときは4ピリオド5分過ぎからのシュートが落ちない。あの強さが今まであったけど、今年のチームにはそれがない。タフなゲームのときはもうちょっと交代させてあげたいんだけど、もう少し使える選手を増やさないといけない。

 インターハイは最初の全国大会だから新人戦みたいなものだし、去年も過去もそうだったように、負けをバネにして、ウインターカップに頑張ってほしいですね。ある程度、今年も上位のチームと戦えるかなという収穫はありました」