男子決勝
延岡学園が洛南を下して2年連続4回目の優勝

文・写真/小永吉陽子、一柳英男

2年連続4度目のインターハイ制覇を遂げた延岡学園

8月3日(金) 会場/いしかわ総合スポーツセンター

◆男子決勝
延岡学園 78(24-13.16-20.21-8.17-32)73 洛南

最大24点差からの猛追に会場が揺れた大激戦のファイナル

司令塔として、キャプテンとしてチームを牽引した延岡学園#4寺園脩斗

 ともに大混戦のノーシードから勝ち上がってきた決勝戦。延岡学園が終始主導権を握るも、洛南が粘って猛追した見応えのあるファイナルとなった。

 開始5分、延岡学園は硬さの見える洛南のミスを突いて速攻で10-5と先手を取る。その後も延岡学園はマンツーマンから2-3ゾーンに変えて主導権を握り、内外角にテンポのいい攻めで1Qを24-13とリード。洛南は早い時間帯からオールコートのディフェンスを仕掛け、今大会スーパーサブとして活躍してきたガード#12伊藤(達)をはじめ、メンバーチェンジで流れを徐々につかみ、2Q終盤には7点差まで詰めて終了。勝負は後半に持ち越された。

 第3Qに入ると延岡学園はディフェンスを3-2ゾーンに変える。これが成功し、洛南のシュートミスから#8佐藤、#5バンバの3連続速攻で49-37と一気に差を広げる。タイムアウトでリズムを断ち切ろうとする洛南だが、シュートミスを連発するばかりか、延岡学園の司令塔#4寺園に走り込まれてしまい、まったくリズムがつかめない。4Q開始2分には、65-41とこの試合最大の24点差がつく。

 残り5分、洛南はゾーンプレスのプレッシャーを強めて最後の勝負に出る。#9伊藤(諄)、#4河合のシュートで追い上げ、残り4分を切って11点差まで猛追。だが、延岡学園もお返しとばかりに残り3分半には#4寺園が3ポイントを決めて72-58と貴重な得点を加える。ここからが、後半に強い洛南の真骨頂だった。5人全員を交代させるなど総戦力で延岡学園に対抗。変わったばかりの#11渡部、#12伊藤(達)がスティールを連発し、奪ったボールを#4河合が果敢にゴールにつなげ、残り40秒で74-70と4点差まで猛追。会場のボルテージは最高に達した。だが最後は延岡学園#5バンバがファウルで得たフリースローを決めて、78-73で激戦を制した。

●延岡学園:北郷純一郎コーチ
相手の決勝でのキャリアのなさを突けたのと、後半の3-2ゾーンが効いたことが勝因

圧巻のリバウンドとオフェンスの破壊力を見せた延岡学園#5ジョフ・バンバ

「今年は想定外の優勝。優勝できるという気持ちはなかった。春の段階での招待試合には勝てていたけれど、それも“まがいもの”だと思っていた。現に九州大会でも決勝で負けた。けれど、九州大会ではバンバを取り巻くチーム内のコミュニケーションが十分でなかったことが敗因だとハッキリとわかっていたので、そこを追求していけばいいと思っていた。今年はまだまだ未熟なチームですが、昨年のチームから攻守の要のバンバが残っていたことが勝因でしょう。寺園とバンバは崩れないと思っていたが、それ以外の日本選手がよくついていったのも大きかった。

 今の洛南の選手たちはファイナルの経験がないということで、少し硬くなっていた気がします。(試合の序盤に)あんなに簡単に洛南のマンツーマンが破れると思いませんでした。彼らにキャリアがなかっただけに、こちらが試合に入りやすかった。

 後半は3-2のゾーンが効いて3Qで離すことができた。3-2のゾーンはあまりやるチームがないので、そういう意味では準備してきたことがよく効いた。

 だけど、最後は凄まじい試合になってしまった。洛南はオールコートのゾーンプレスでトラップをかけ、選手をとっかえひっかえやってきた。こういう追い上げをされたのははじめての経験。これをしのぐことができ、選手たちはよくやったと思っています。優勝の喜びはあとから沸いてくると思います」

●洛南:吉田裕司コーチ
射程圏内の10点差で踏ん張れなかったのが敗因。ディフェンスの徹底ができなかった

意志の強いプレイで最後まであきらめなかった洛南#4河合祥樹

「今日は守りに入るようなディフェンス、オフェンスになったしまったことで、選手の持ち味を引き出せず終わったことが非常に残念だと思っています。オフェンス面はシュートミスが多かった。思い切って打てばファウルになるのに、怖がってしまった。ディフェンス面は、最後は開き直った状況だから頑張れましたが、まだ射程圏である10点のところで踏ん張れなかったのが敗因です。相手の確実な得点源であるループパスを通され、防ぎきれなった。これまでは5人全員がボールにプレッシャーをかけ続けるディフェンスが機能したが、今日はできませんでした。

 寺園選手はボールを持つ時間が長いキープレイヤーで、ボールを持たせないようにディフェンスをしましたが、3Qは得点が離されすぎたので、対策を立てるまでいかず、チームがバラバラになってしまった。フロントラインは頑張っているのに、後ろがディナイを頑張らなかったり、ゾーンをやると言っても、それが徹底できない時間帯があったり。メンバーを変えたときにそれが引き継がれていなかったり。負けるときってそういう曖昧な時間、指示が徹底できない空白の時間ができるのだと感じました。

 昨日までの連戦の疲れかへばり方が早かったので、最後は5人一気にメンバーチェンジをしました。河合は最後まで頑張ったけど、他の選手は足がついていかなかったですね。うちは受けに回ったら、スーパースターがいるわけではないので、みんなが平均して点を獲ってくれないと勝てません。大きな留学生のいるチームには、コートに出ている5人と控えメンバー全員で、オフェンスもディフェンスもプレッシャーを40分間かけ続けられるようにしないと勝てない。準決勝までは本当によく頑張ったと思います」