中国vsフィリピンの招致プレゼンテーション&開催国発表セレモニー
2019年FIBAワールドカップの開催は中国に!

取材・文/舟山 緑   写真/小永吉陽子

2019年ワールドカップ開催を決めた中国代表団

◆2019年 FIBAワールドカップ予選は新システムに

2017年11月から予選がスタート。15カ月かけて「34チーム」を決定
アジア・オセアニア地区の出場枠は「7チーム」

オラシオ・ムラトーレFIBA会長は「2019年ワールドカップはFIBAにとって歴史的な大会となる」と語った。理由は、予選のシステムが一新されるからだ。出場国は、従来の24チームから32チームへと増加する。世界140の国と地域が参加する予選は、2017年11月からスタートする。これまでは前年に各大陸予選が行われていたが、2019年大会に向けては15カ月かけて1200のゲームが世界中で開催され、中国での本大会へ出場する32カ国が決定する。予選は「ホーム&アウェー」方式となるので、ファンはナショナルチームの試合を自国で観戦することができる。このシステムは、既にFIFA(世界サッカー連盟)が採用しているワールドカップ予選と同様だ。各大陸別の出場枠は以下の通り。

  ■2019年ワールドカップ出場チーム数(32チーム)
   ◆開催国(1チーム)
   ◆アフリカ(5チーム)
   ◆アメリカ(7チーム)
   ◆アジア・パシフィック(7チーム)
   ◆ヨーロッパ(12チーム)

スペインでワールドカップが開催されたのは2014年。FIBAが4年後の2018年ではなく2019年開催としたのは、この年に世界的に大きなスポーツの国際大会がないためで、この2019年大会を世界中から注目される一大イベントにしたいという意向からだ。

また単に「バスケのワールドカップ=2019年8月の3週間にわたる大会」という位置づけではなく、2017年11月から予選を開始することで、本大会に向けて確実に盛り上がりを形成し、サッカーのワールドカップのように多彩な付加価値を生む大会にしたいというFIBAの大いなる戦略である。

FIBA事務総長であるパトリック・バウマン氏は、プレゼンテーション・セレモニーで次のように述べている。

「昨年、スペインでは素晴らしいワールドカップが開催され、そして今、FIBAは大きな志を掲げている。ワールドカップはわれわれのフラグシップ・イベントであり、この大会を次のレベルに飛躍させていきたい。より多くの国にバスケットボールを広げ、より多くのファンをアリーナに集めたい。またメディアにはより多くの話題をカバーしてほしいと考えている。

バスケットボールは1992年、バルセロナ・オリンピックにプロであるNBA選手が参加したことによってより飛躍した。今回の新たなシステムによって同様にレベルアップを図りたいと考えている。より多くの国がより強い相手と試合をする機会を得ることで、全体的な競争力が増すことになり、よりエキサイティングな試合となるだろう。2019年FIBAワールドカップは新たな時代を切り拓くことになる。新たなレベルにバスケットボールを引き上げることになる」

この新たな予選システムによって、日本はアジア・パシフィックゾーンでの予選を戦うことになる。予選の方式は暫定で次のように形となる(変更の可能性あり)。

  ■アジア・パシフィック予選 (2015年8月現在)
   ◆1次予選(16チーム)
    ・4グループに分かれて予選
      アジア選手権から12チーム/オセアニア選手権から2チーム
      FIBAアジア推薦枠で2チーム(予定)
    ・2017年11月/2018年2月/2018年6月の開催
    ・各グループ上位3チームが2次予選へ
   ◆2次予選(12チーム)
    ・2グループに分かれて予選
    ・2018年9月/2018年11月/2019年2月の開催
    ・各グループの上位3チームがワールドカップ出場権を獲得
    ・7位のチームはワールドカップ出場権を獲得(7位決定戦の詳細は未定)

アジア・パシフィックからの出場枠は「7」。前回のスペイン大会(2014年)ではアジアからは3チームが参加した。出場枠が広がったとはいえ、オーストラリア(FIBAランク11位)、ニュージーランド(同21位)のオセアニア勢の実力と、現在のアジアでの日本(同47位)の力を鑑みると、日本がワールドカップへ出場するための道は、依然として険しいと言わざるを得ない。
 
 

◆開催を決めた中国:ジャン・ジェンドン氏(北京市副市長)のスピーチ

「素晴らしい、類い稀なワールドカップを開催することで
中国、そして世界のバスケットボールに貢献したい」

2019年の開催地決定を受けて、中国の招致委員会会長のジャン・ジェンドン氏(北京市副市長)は、次のように挨拶した。

「大変興奮をしております。ムラトーレFIBA会長、バウマン事務総長、そして中央委員会の皆さま方に御礼を申し上げます。中国を信頼してくださってありがとうございました。また、メディアの方々には関心をもっていただき、カバーし、放映してくださったことに関してお礼を申し上げます。フィリピンの方々も素晴らしいプレゼンをされました。招致に対して素晴らしい活動だったと思います。たくさんのご指導とご協力を得て、私どもは約束を守り、世界の第一流のバスケットボールのワールドカップを開催していきたいと思います。

8都市の自治体に代わりまして申し上げます。私どもが招致に際して申し上げたことは全て守ります。わたしたちの目標は、素晴らしい、類い稀なワールドカップを開催することによって、中国そして世界のバスケットボールに貢献することです。世界のバスケットボール選手は2019年、中国での大会に参加してください。信頼をしてくださったこと、求めてくださったことに御礼を申し上げます」

開催国決定セレモニーの後に行われた調印式。中央がFIBAのパトリック・バウマン事務総長。右が中国招致委員会会長を務めたジャン・ジエンドン氏(北京市副市長)


 
 
 

2 / 212