大会初日
渡嘉敷が19得点取るも、スペインの上手さ、強さの前に完敗

スペインのタイトなディフェンスの前に自分のたちの展開ができなかった日本(写真提供/fiba.com)

ヨーロッパ1位のスペインが実力を見せた一戦。日本は第2戦までにどう修正するか

■大会第1日目

  スペイン 74 (21-13、21-15、24-4、18-8) 50 日 本

日本の初戦は50-74でスペインに完敗だった。エース#10渡嘉敷来夢が19得点をあげたが、3ポイントが#9久手堅笑美が前半に入れた1本のみ。チーム全体では10本の1と失速。ヨーロッパ1位のスペインが、攻守で強さを見せつけた一戦になった。

前半を14点リードされて折り返した日本。第3クォーターでゴール下に切れ込んできた#11栗原三佳にナイスパスが入って30-41としたが、後が続かなかった。甘いパスを再三カットされ、厳しいディフェンスの前にシュートがなかなか決まらない。残り2分で#10渡嘉敷がドライブからの得点を決めたが、この第3クォーターは4得点に終わる。スペインの守りの前に、日本は沈黙させられてしまった。

第3クォーターを終えて32-66。34点のビハインドは厳しかった。

スペインは前半、エースの#14サンチョ・リトル(193㎝)が2ファウルとなってベンチに下がったが、ここで活躍したのが#7アルバ・トーレンス(191㎝)だった。前半だけで10得点。後半はエース#14リトルがゴール下で強さを発揮して19得点、12リバウンドをマーク。

試合全体を通して、身体の強さはもちろんだが、プレーの強さ、シュートの正確さ、日本のディフェンスを翻弄する試合巧者ぶりが目を引いた。日本は、相手の動きに対応できずにディフェンスが後手に回り、オフェンスにおいてもプレーを読まれてミスを重ねてしまった。スペインのターンオーバーが12に対して日本は21(前半12、後半9)。

「アーリーからの得点を増やしたい」と試合前に語り、相手ミスから速攻に走った場面も何本かあったが、自分たちのミスから相手に走られた得点が28得点。ゲームの中でこれを修正できなかったのが苦しかった。リバウンドは前半だけをみれば18本で互角だが、トータルでは45本対35本と差がついた。

厳しく守られながらも第4クォーターで果敢にゴールにアタックした渡嘉敷が19得点!

第4クォーターでアグレッシブに攻め続けた渡嘉敷(fiba.com)

完敗だった日本の中で、#10渡嘉敷は19得点と気を吐いた。試合開始のジャンプボールでリトルに勝った渡嘉敷がゴールに走って先制点。「試合前から緊張していた」と語ったが、その後も果敢にドライブを仕掛けていく。だが、スペインも厳しくこの日本のエースをマークしてきた。#14リトルに代わって出てきた#4ニコルス(190㎝)や#12ギル(191㎝)が、いいポジションに入らせまいと厳しく身体をはってくる。負けまいと渡嘉敷も踏ん張るが、からみあった腕がオフェンスファウルを取られてしまう場面があった。再三にわたる厳しいマークの中で途中、何度も表情をゆがめる渡嘉敷。だが、第4クォーターでは、吹っ切れたようにミドルショットが当たった。

「前半はなかなかジャンプショットが当たらなかったが、後半は「やるしかない!」と思って打ちました。なんかもう自分の世界に入っていたかなと思うぐらい。特に第4クォーターは何も考えずにやれた」と渡嘉敷は話す。「自分のタイミングで打てた」という言葉どおり、4クォーターは思い切りのいいシュートが気持のいいように決まっていた。

前半はドライブを積極的に仕掛け、ファウルで得点をつなぎ、後半は、相手の厳しい守りの前に気持を切らさずにミドルレンジからのショットを連発。第4クォーター18得点のうち10得点を量産した。

「初戦でこれだけ個人的に点が取れたのは大きい。次の試合もこれぐらい取れなくては。(インサイドが強い相手に)戦えなくはないなと、多少は証明できたかなと思います」

19得点を挙げたことで、渡嘉敷自身は大きな手応えを感じていた。

ゲームの中で求められる「対応力」。3ポイントに当たりがほしい日本

渡嘉敷の活躍はうれしい材料だが、試合全体をみれば、物足りない内容になった。内海ヘッドコーチは、「相手のディフェンスが非常にタイトだった。ガードにプレッシャーをかけられ、ウイングでも簡単にボールを持たせてもらえなかった。ハイポストでのプレーも出たが、なかなかうまくいかなかった」と敗因を語った。キャプテンの大神は、「やりたいことをやらせてもらえなかったのが世界の強さ。正直、フラストレーションたまった試合になった」と、厳しい試合を振り返った。

「自分たちのポジションが取れなかった。一人ひとりの役割が中途半端すぎる。相当、リセットをしていかないと今大会は厳しくなる」と分析する大神。大会前から「ヨーロッパの強豪は対応力が高い。自分たちもその対応力をつけていかないと」と話していたが、それができていないことを指摘する。

「ファウルでつなげた部分があったのは収穫だが、あと少しそこを増やしていかなくては。スペインのフォワード陣が教えてくれているように、フォワードがもっと相手からファウルがもらえるようにアタックしていかないと。3ポイントも1本だけではきつい。そこはシューター陣にがんばってほしい」と語る大神。

第2戦は、今季4戦戦っているチェコが相手。高さがあり、インサイドも3ポイント力もあるチームだ。初戦で出たこれらの課題をどう修正していけるか。大会前に内海ヘッドコーチは「チェコ戦で勝利を挙げたい」と語っていた。そのチェコは、初戦のブラジルに68-55と快勝している。

第2戦のティップオフは9月28日の16:15(現地時間)。日本が、自分たちの強みを発揮して白星をもぎ取れるか、注目の一戦である。

◆女子世界選手権<1>展望「鍵となるのはリバウンドとアーリーオフェンス」
◆女子世界選手権<2>キーマン3人の「決意」 渡嘉敷来夢/髙田真希/栗原三佳

◆大会特設サイト(日本バスケットボール協会)
◆大会公式サイト(FIBA )