第1戦を終えて、小嶋ヘッドコーチ、スタメン選手のコメント
勝ち切れなかった初ファイナルの初戦でデンソーが感じたこと

JXは6年連続優勝を狙い、デンソーは初のチャレンジとなる

勝ち切れなかった初ファイナルの初戦で
デンソーが感じたこと

 激闘だった。残り8分を切ってデンソーが51-43と8点リードを奪った。エース髙田が徹底マークにあったが、そこで合わせた牛田がミドルシュートを的確に決めて20得点の活躍。外角に広げたオフェンスから大庭がドライブインで切り裂き、ディフェンスでもオフェンスリバウンドに絡んでスティールを果敢に狙い、JX-ENEOSをロースコアに抑える奮闘で流れを呼び込んでいた。しかし、JX-ENEOSは慌てなかった。岡本が2連続ゴールでつなぐと、その後は渡嘉敷と間宮が徹底的にインサイドで攻めた。デンソーにとって、初のファイナルの初戦は、55-59で逆転負けという結果だった。

 3戦先勝方式のファイナルでは、「初戦が大事」とはファイナルに進出したどのチームもが言うセリフだ。残り8分で8点はセーフティーリードとはまったく言えないが、それでもデンソーの流れの中で試合は進み、4Qの終盤まで粘っただけに、やはりもぎ取っておきたい試合だった。

 セミファイナル終了後に「ファイナルに進出した実感が沸かない」と小嶋ヘッドコーチは言いながらも、一週間の間で準備をしっかりしてきた様子がうかがえる。それは2年前のオールジャパンや、2年前のリーグのセミファイナルでトヨタのディフェンスの前に何もできずに敗退したプレーオフとは違う。初の大舞台にも舞い上がることなく果敢に向かったデンソーの面々に、初ファイナルの初戦で感じたことを聞いた。第2戦、相手もアジャストしてくる中で、逆転負けから得たことをどう生かすか――。

 
文・写真/小永吉陽子  取材/舟山 緑
 
 

十分戦えた初の大舞台
失速した原因をそれぞれが考え、受けためた大事な初戦

■小嶋裕二三ヘッドコーチ

「ゲームの入り方は理想通りだったが、終盤に体力差が出てしまった」

8点リードしたところで「行けるぞ」というのがありました。でも、あそこで選手のスタミナがなくなってしまった。もう一度、走らなくてはいけない場面でした。ロースコアは自分たちのペースでしたが、第1クォーターで逆に点数を取り過ぎたかもしれません。オフェンス回数が増えれば増えるほど、後半、きつくなりますから。もう少し堅く守ってじっくり攻めていきたかったところです。

前半の入りは理想通りというか、思っていた中で一番いい形になりました。うちは出だしにガツンとやられて一気に離されるという展開が多いのですが、そこを食らいついていけました。後半の出だしもよかったけれど、終盤になって体力差、体格差で相手にインサイドをやられてしまい、こちらのオフェンスが単調になったことが敗因です。

髙田(真希)の8点、5リバウンドは少ないですが、184㎝の間宮(佑圭)選手と192㎝の渡嘉敷(来夢)選手が手足を広げて髙田を懸命に守ってきたので、そこで攻めるのは正直きついです。この展開は想定内で、代わりに牛田(悠理)が空いてチャンスができるので、そこは練習通りうまくいったと思います。ただ終盤、肝心なところで髙田のところにボールが入らなかった。そこができていれば、もう少し違う展開になっていたかなと思います。

収穫は、お上りさん状態でまたいってしまうのかなと思っていた立ち上がりを、いつも通りのプレーで入れたのはよかったです。ファイナルではその自分たちのバスケットを40分間、やり切る体力、集中力が絶対に必要です。第2戦も、今日できたことをやりきって戦うだけです。
 
 
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