ファイナル記者会見
JXとトヨタのヘッドコーチ&選手が決戦への意気込みを語る

時に笑いをまじえ、手の内を明かさないながらも、お互いをリスペクトしあう会見となった

 Wリーグのプレーオフ・ファイナルが3月1日から始まる。女王を決める頂上決戦は、3年連続で「JX対トヨタ自動車」のカードだ。秋田で開催されたセミファイナルで、JXは富士通を2勝1敗で下して6年連続でファイナルへ進出。対するトヨタ自動車はデンソーに2連勝とストレート勝ちして3年連続のファイナル進出を決めた。

 両チームの今季のレギュラーシーズンの対戦は2勝2敗の五分。オールジャパンではJXが優勝を果たしたが、トヨタはセミファイナルでデンソーに敗退という苦杯をなめている。それだけに、トヨタが女王JXにどう挑むのかが注目される。

 ファイナル第1戦は、3月1日、松本市総合体育館(長野県)で開催される。そのファイナルを前にして、2月23日、記者会見が行われた。JXからは内海知秀ヘッドコーチ、キャプテン田中利佳選手、大神雄子選手。またトヨタ自動車からは丁海鎰(チョン・ヘイル)ヘッドコーチ、キャプテン久手堅笑美選手、矢野良子選手が出席し、ファイナルへの意気込みを語った。
 

オリンピックイヤーという気持ちを全員が持ち、精一杯戦って、いい勝負をしたい(大神)
 

対戦を前に両ヘッドコーチが固い握手を交わした

■JX・内海ヘッドコーチ

(セミファイナルを振り返って)セミファイナルは非常にタフなゲームで、3戦までもつれたが、2戦目でよく我慢をして勝ちをとったことが3戦目につながった。3戦目はわれわれのバスケットが非常に出せたと思う。ここに来てコンディションがベストという選手はなかなかいないが、ファイナルに向けては最後のパフォーマンスをしっかりと出せるように、コンディションを含めていい状態で臨んでいきたい。

(トヨタ自動車に対しては)トヨタさんは失点の少ないチームで、非常にいろんなディフェンスを使ってくるチームなので、しっかり対応していきたいと思う。

(注意したい選手は)やはり柱となるのはここにいる2人の選手。久手堅選手と矢野選手がチームを引っ張っていっているので、この2人のプレイに注意したい。

■JX・田中利佳

(セミファイナルを振り返って)セミファイナルは厳しい戦いとなったが、その厳しい戦いをものにできたことが選手一人ひとりの自信につながったと思う。2、3戦目で自分たちの原点に戻れたというか、ディフェンスからの速攻がよく出たので、ファイナルもいい形で入っていけると思っている。

(4連覇へのカギと自分の役割は)チームとしてはディフェンスからの速攻がポイントになるので、まずディフェンスから頑張っていきたい。個人的には出された時間の中で得点を取り、チームに貢献していきたい。

(ファイナルへ向けて)去年できなかった分、チーム全員で一生懸命がんばりたいと思う。

■JX・大神雄子

(セミファイナルを振り返って)セミファイナルは3戦までの戦いとなり、1つ1つの試合で収穫と反省、修正点がたくさんあるが、まずはこのファイナルの切符を手に入れたことがすごくうれしく、自信になったなとハッキリ思う。昨シーズン、3月11日に東日本大震災が起きてから、チームでも個人としてもこの舞台に立ちたいという気持ちが今季はずっと強くあった。そしてその相手はトヨタさんでなければダメだとずっと思っていた。なので、トヨタさんが先にファイナルを決めたときに、「絶対に自分たちが(ファイナルへ)行かなくてはダメだ」と強く思ったし、それが日本の皆さんに元気をあげられる一番いいカードじゃないかと思うので、このファイナルの舞台に立てることをうれしく思っている。なので、セミファイナルを振り返るというよりも、ファイナルに向けて気持ちを変えていけたらと思う。

(PGとしてどんな展開に持ち込みたいか)セミファイナルでもそうだったが、ファイナルも我慢のゲームになると思う。両チームが同じスタートラインなので、とにかくプレイがどうのこうのよりも、我慢に我慢をするところや、その我慢からどう波にのっていけるか、流れをどうやって作っていくのかが、PGとしての自分の役割でもあるので、ゲームをしっかりコントロールできるようにファイナルを支配したいと思う。

(ファイナルへ向けて)もちろん自分たちに目標があり、それぞれに皆強い気持ちがあると思うが、まず今年はオリンピックという大事な年なので、そのためにもこのファイナルでお互いに精一杯、一生懸命に戦うことが最低条件だと思う。オリンピックイヤーという気持ちを選手全員が、両チームとも持って精一杯戦っていい勝負をしたい。


去年できなかったファイナルの決着をつけたい。JXに胸を借りるつもりで臨む(矢野)

「昨シーズン、1戦だけで終わったファイナルの決着を」と選手たち

■トヨタ:丁海鎰ヘッドコーチ

(セミファイナルを振り返って)デンソーさんにオールジャパンで負けて、これは絶対に勝たなければならないと考えていた。選手もこれ以上負けたらダメだという思いで1試合目にがんばり、2連勝で終わってよかった。

(JXに対して特に気をつけたい点)いっぱいある。3年連続でプレーオフ進出だが、(これまで)試合は4試合しかやっていない。3年前はストレート負け。私が監督になって初めての決勝の舞台で、雰囲気とか流れとか何もわからず、まず気持ちだけ「頑張ろう、頑張ろう」で、ストレート負けをしてしまい、「何をやってるんだ」という感じだった。去年は、(前年に雰囲気を味わっているので)「よし、頑張ろう」と臨んだが、みなさんご存じのように1試合だけで終わってしまい残念だった。今年は(中止になるようなことは)ないだろうから、JXに対して、長く長く試合をしていきたい。

■トヨタ・久手堅笑美

(セミファイナルを振り返って)先ほど丁さんも言ったように、オールジャパンで負けたデンソーさんに2連勝できたことがチームにとってすごく自信になったと思う。ゲーム内容は、ディフェンスの面では2試合ともいいディフェンスができ、(相手の)得点を抑え込むことができたが、オフェンス面では得点が少なかった。そこを修正して、ファイナルではオフェンスでもディフェンスでもしっかりできるようにしたい。

(JXに対してPGとしての組み立ては)JXさんは私がマッチアップする大神さんを中心にやってくるチームだと思うので、オフェンスでもそうだが、ディフェンスでまず自分がどれだけ守れるか、そしてそれをどうオフェンスにつなげることができるかが、1つのポイントになると思う。

(ファイナルへの向けては)一昨年は初めてファイナルに出場して、自分自身が緊張から何もできなかったという悔しい思いがあった。去年は東日本大震災のために1試合で終わってしまった悔しさ、悔いがある。そういう思いを含め今年は3回目ということもあり、これまでよりは緊張もほぐれると思うので、その中で自分がどれだけ冷静にやれるかだと思う。丁さんが言ったように、1戦でも多く、5戦まで行けるように頑張りたい。

■トヨタ・矢野良子選手

(セミファイナルを振り返って)オールジャパンでの失敗があり、自分たちに今、出来ないことは何かという反省をした。セミファイナルが決まる前からデンソーさんとやることは予想できたので、オールジャパンが終わってから何試合かあったが、ずっとセミファイナルの準備をしてきた。その甲斐あって、オフェンスは点数があまり伸びなかったが、ディフェンスは効いて、向こうの勢いを乗せることなく2試合ともにできた。うちのチームにとっては今回、練習してきたことが出せたというのが自信になった試合だった。でも、オフェンスの面は、自分たちのアベレージにはまだまだ低い点数だったので、そこは修正していかなくてはいけない点だと思う。

(自分たちのチームに足りないもの、これをやれば勝てるというものは)今、自分たちのチームに足りないものは、相手のチームに向かっていく気持ちだと思う。どうしても大舞台になってくると、さっきも久手堅が言ったが、緊張してなかなか自分のプレイが出せないという選手がとても多い。そういう部分で、各個人もそうだが、緊張感を打ち破ってほしいなというのが、試合に出る選手たちに願っている。でも、そういう選手たちの中でもやれなければならない状況なので、私はそういう選手たちのフォローができたらいいなと考えている。

(ファイナルに向けて)去年は東日本大震災のために1試合で中断してしまったので、対戦するならばJXさんと戦いたい、去年の決着をつけたいなと私たちも思っていた。こうやって2チームともファイナルに無事に上がって来ることができたので、自分としてもJXさんに胸を借りるつもりでファイナルは1戦でも多く戦いたいと思う。

■プレーオフ:ファイナル

第1戦:3月1日(木) 松本市総合体育館
 ・19:00~ JXサンフラワーズ vs トヨタ自動車アンテロープス
第2戦:3月3日(土) ALSOKぐんまアリーナ
 ・13:00~ トヨタ自動車 vs  JXサンフラワーズ
第3戦:3月4日(日) 船橋アリーナ
 ・13:00~ JXサンフラワーズ vs トヨタ自動車アンテロープス
第4戦:3月6日(火) 船橋アリーナ
 ・19:00~ トヨタ自動車アンテロープス vs  JXサンフラワーズ
第5戦:3月8日(木) 船橋アリーナ
 ・19:00~ JXサンフラワーズ vs トヨタ自動車アンテロープス

【TV放映】
◎NHK-BS1にて「ファイナル第1~5戦」を生中継予定
◎SKY-Aにて「ファイナル第3~5戦」を録画放送予定

◆WJBL公式HPプレイオフ特設サイト