JX vs トヨタ自動車
Wリーグ ファイナル第1戦 試合後のコメント

注目の第1戦は、後半、インサイドで徹底勝負したJXがトヨタ自動車を突き放す

                                                        レポート/舟山 緑、小永吉陽子

■2012年3月1日:松本市総合体育館

JX 77 (19-20 . 19-22 . 20-17 . 19-15 ) 74 トヨタ自動車 
(1勝)                                        (1敗)

武器であるインサイドで徹底的に攻めて逆転勝利を収めたJX

記者会見と個別取材より一部抜粋して掲載

■勝利:JX・内海 知秀 ヘッドコーチ

 今日はファイナル5戦の中の第1ゲームということで重要なゲームでした。トヨタも非常に入り方がよかったので、やはりこのファイナルに合わせてきているなと感じました。特に前半は相手に外角シュートをやられました。前半で42点取られたのは、我々のディフェンスとしてはやられすぎだったので、後半は外角シュートに気をつけるよう、プレッシャーをかけるようにと指示し、後半はそこを一つのキーにして臨みました。最後はどちらに転ぶか分かりませんでしたが、リバウンド、ディフェンスともによく我慢できたと思います。特に第4Qは(失点を)15点に抑えることができ、ディフェンスもよかったです。

(4Q残り1分56秒)勝負どころでの大神の3ポイントが大きく、あそこがゲームの1つのキーだったと思います。前半、田中も第1Qからいい入り方をしていたし、今日はよく我慢をしながら、77対74で勝利することができました。前半は少し失点が多かったですが、第1戦を勝つことができ、このシリーズでいい入り方ができたと思います。
(第2戦へ向けて)いつも言っていることですが、一つ一つ丁寧に、自分たちのバスケットをしていきたいと思います。

■JX・大神雄子

 まずこのファイナル舞台に今季もまた立てたこと、長いシーズンの最後に2チームしか残らないこのファイナルに立てたことをうれしく思っています。そしてファイナルで戦うからには絶対に勝たなければ意味がないと思っているし、5戦の中の1つ目のゲームで1点でも勝てたのはすごく自信になっています。今日も我慢のゲームだったし、(ゲーム前の)ミーティングで内海さんから「40分ではなく、ひとつひとつのプレイなんだ。もうゲームは始まっているんだ」と言われ、1Qからみんな気持ちが入っていたと思います。

 トヨタに流れを持っていかれても、インサイドで踏ん張れたり、自分たちの得意な速攻が出たりして勝利できたのは、セミファイナルで得た自信があったからだと思います。内容面ではもちろん反省もありますが、収穫もあり、セミファイナルで我慢をして勝ちきったよさが出たゲームになりました。

■JX・田中利佳

 この1戦目がすごく大事だと思っていました。自分自身、(最初のシュートが決まって)いい入り方ができたので、1Qからガンガン行こうと思い、それがいい結果に結びつきました。我慢の試合ではありましたが、後半、相手を(3Q)17点、(4Q)15点に抑えることができたのが勝利につながりました。

ケガから復帰した田中が攻め気でチームを引っ張った。3P3本含む18得点

――いつもはファイナルだと重いスタートになりますが、今日はいつになく点の取り合いになりました。

大神 それは思いました。これは、みんな(チームメイト)に話したいなと思ってます。いつもはディフェンスから入って硬くなったり、シュートが入らないゲームになるんですが、今日は本当にすんなり入れました。それはお互い3季連続でファイナルを戦っていて、相手の特徴もわかっている中でのスタートだったからかなと思います。今回はこういう試合になるかなあと、自分も初めて思いました。いつもはお互い2~3分シュートが入らないスタートになりますが。そういった意味では、川原選手とか思い切って踏ん切りよくシュートを打ってきたのは、相当自信をつけているんだと感じました。

――お互いに自信をつけた中で、今回のファイナルを迎えたわけですね。

大神 それは本当に感じましたね。あとは平日の夜なのに、こんなにたくさんの人が来てくれたことも、すごくすごく大きかったと思います。燃えました(笑)

――4Q残り7分を切って66対66の同点となり、ここからが勝負になりましたが、上級生として、ガードとして、このゲームをどのようにまとめて勝つシナリオを描きましたか?

田中 私自身は(残り4分28秒、トヨタの)タイムアウト明けに「気持ちが強いほうが勝つんだよ」と言い、「気持ちを出していこう」とみんなに言いました。

大神 私は、向こうがずっとチェンジング・ディフェンスできていましたが、うちのインサイドに対して矢野選手と池田選手のファウルがこんでいたので、そこは絶対に突かなくてはいけない部分だと思いました。特に後半、ぶつかりあいをやってきて体力も消耗しているのがわかっていたので、(インサイドを)使い切るのが1つのキーになると思っていました。あそこでそれを全員で徹底できたのがすごく大きかったと思います。そこでシュートを決め切る2人(間宮と木林)もすごいと思うし、(インサイド勝負を)チームで分かりきっていました。逆にトヨタはそこを守れなかった。その差が出たかなと思います。

 勝負どころは、うちの武器であるインサイドで攻めて、言い方はよくないかもしれないが、楽に2点を取りにいけました。逆に向こうはファストブレイクで点をつないでいましたが、(失点を3Q)17点、(4Q)15点に抑えることができた。自分たちがインサイドでゴリゴリシュートを決めると、エンドラインからのスローインになるので、速攻が出なくなりました。前半はオフェンス・リバウンドも取られ、ディフェンス・リバウンドからの速攻のピックアップも遅かったけれど、後半の勝負どころではリバウンドもしっかり取れていたかなと感じます。

 

序盤から攻めていただけに悔しい敗戦となったトヨタ。久手堅は13アシスト


■敗戦:トヨタ自動車・丁海鎰(チョン・ヘイル) ヘッドコーチ

 簡単に言えばもったいないゲームでした。勝てるチャンスは何回も何回もあったのに、最後にディフェンスのミスやオフェンスのミスが出てしまった。力の差やレベルの差ではなく、ゲーム運びの要領が足りないなと感じました。内容的には、全体を見れば74点だったし、そんなに問題はないけれど、相手に77点取られているのでディフェンス面では問題です。特にポスト・ディフェンスが悪かった。しかし、ほんのちょっと、オフェンスのこの部分、ディフェンスのこの部分を修正して頑張れば、可能性はあるなと感じました。

■トヨタ自動車・矢野良子

 いつもならオフェンスが重かったりするのですが、割とオフェンスの流れがよかったと思います。ただ、後半、向こうにリバウンドを取られた後やブレイクのところでピックアップミスがだいぶ目立ってしまいました。ノーマークで打たれるシュートが多かったし、簡単にポストにボールが入ってしまい、そこで簡単に得点されて、自分たちのディフェンスが機能しませんでした。それがこの得点差(3点差)になったんじゃないかなと思います。その中でも自分たちのリズムを作れた時間帯もあったので、そこでシュートをミスがなく決め切れれば、自分たちが勝てたと思います。

■トヨタ自動車・川原麻耶

 後半、リバウンド、ルーズボールを取られてしまい、そこから相手に勢いを与えてしまったので、私自身、もっとボールに反応しなければいけなかったと感じています。個人的には前半はアウトサイドのシュートが決まって得点が取れていましたが、後半は足が止まってしまいました。(2戦に向けては)そこをもう少し改善することと、ディフェンスのカバーをしっかりしていきたいです。

――ゾーンが途中まで効いていたと思うが、後半、勝負どころでポストを守りきれなかったのは、脚に疲れがきていたのか、それともコミュニケーション不足だったのか。

丁ヘッドコーチ (後半、大事な場面で)ローポスト・ディフェンスがうまくできませんでした。最後は、木林のローポストでの1対1とか、間宮の1対1とか、簡単なことだが、それを守れなかったのが痛かったです。そんなに難しいことではなかった。うまく相手が攻めたとか、うちが全然できなかったとかではなくて、間宮や木林の1対1をもうちょっと守れていたら流れが変わっていたと思います。

 そのディフェンスの問題もありましたが、今日の負けのもう1つの理由は、リードを守りきれなかったことが痛かった。(最大8点)リードしても、JXはピンチのときは大神や吉田などがしっかりやってくる。だが、うちはちょっとリードすると安心してしまう。そこでディフェンスもオフェンスも油断してしまったところが、今日の敗因になってしまいました。

矢野 前半はポストに対してのローテーションが、ゾーンにしてもマンツーにしても機能していましたが、(後半は)簡単にローポストにパスが入ってしまい、チームの約束ごとが徹底できていませんでした。ゾーンでもマンツーマンでももう少しプレッシャーをかけるか、前をとって守るとか、そこの駆け引きがちょっと足りなかったです。(第2戦に向けては)そこの部分を修正していきたいと思います。

――2年前のファイナルでは、第1戦を接戦で落としてから選手たちの気持ちが沈んでいってしまいました。今年はここからどう立て直して、どのような気持ちで2戦目に臨みますか。

矢野 今日の試合にしても、私は残り3・5秒(3点ビハインドの場面)でもスティールしたらイケると思っていたし、とにかく最後まで、時間が止まるまで頑張ろうと思っていました。やっぱり、走るゲームをしたら、うちのほうが体力が上だという確信はあるから、その部分で引いたらダメだって思ってました。でもやっぱり引く時間があって、ミスで終わって向こうにブレイクが出たというのがありました。第2戦は、落としてもいいからシュートで終わるように心がけます。この負けを引きずらないで、切り替えること大事。最後までゴールに向かっていきたいと思います。