セミファイナル第1戦
JX-ENEOSが前半で勝負を決め、トヨタ自動車に快勝。

JX-ENEOSの完勝となった第1戦。寄りの速いディフェンスでトヨタに全く主導権を渡さなかった

JX-ENEOS 83(21-11、21-7、23-17、18-20)55トヨタ自動車 

◆2015年3月21日(土)東京・代々木第2体育館
◆セミファイナル第2試合

ディフェンス・リバウンドを圧倒的に制したJX。#10渡嘉敷が10本、さらに間宮も10本と高さを利して走りにつなげた

レギュラーシーズン1位のJX-ENEOS対4位のトヨタ自動車との一戦は、JX-ENEOSの完勝だった。序盤こそ一進一退だったが、JXはトヨタのチェンジング・ディフェンスをものともせずに、#10渡嘉敷来夢のゴール下シュート、#11岡本彩也花の3ポイント、#52宮澤夕貴のミドルショットなどで流れを一気につかんで前半を42-18と大きくリード。守っても寄りの速いマンツーマンでトヨタの攻撃の芽をつんでいった。後半、トヨタもプレッシャーを強めて何とか反撃を試みるが、流れは変わらない。JXはケガの3人を除いた全員出場で83-55と、危なげない勝利となった。

前半で勝負が決したのは、JXのディフェンスとインサイドの強さだった。リバウンド42本のうちディフェンス・リバウンドは33本と圧倒。トヨタに終始、タフショットを打たせた守りの堅さが光った一戦となった。攻撃においては、ガード#12吉田亜沙美が見事なパスワークを見せ、インサイドの強さと走りという自分たちの武器をきっちりと引き出して見せた。プレーオフという大事な初戦で、高い集中力を見せたJX-ENEOSの完勝だった。

レギュラーシーズンを終えて「チームの完成度がまだまだ低い」と語っていたトヨタ自動車の後藤敏博ヘッドコーチ。このプレーオフのために用意してきたというディフェンスがミスのためにほとんど機能せず、完敗に終わった。ヘッドコーチの口からは「決して難しい守りではない。しかし、それができなかったということは、私が策におぼれすぎたのか……」と、自嘲気味なコメントまで飛び出した。徹底してチーム・ディフェンスとチーム・オフェンスというシステム・バスケットを身上としてきたトヨタだが、今季はその強さがなかなか見えてきていない。セミファイナルは2戦先勝方式。後がないだけに、どれだけ修正ができるか、正念場の第2戦となる。

◆勝利したJX-ENEOS:佐藤 清美 ヘッドコーチ

相手の3ポイントを抑えたディフェンスの勝利。
リバウンドからの走りもよかった。

前半は相手の3ポイントを頑張って抑えてくれたが、後半は少しそこがルーズになってしまった。これを明日に引きずらないよう修正したいと思う。ゲームを通してリバウンドを取った後やリセットになったところで走ることを指示し、それを選手がよくやってくれた。そこが勝因になったと思う。去年と比較してチームが成長している点は、宮澤(夕貴)のところ。本格的に3番にコンバートした今季は、今日のように高確率でシュートを決めてくれるように成長してくれた。あとは、去年はケガしていなかった吉田(亜沙美)が今季はコートに戻ってきてくれた点が大きく違う。吉田については皆さんもよくご存じだと思う。

■JX-ENEOS:#12吉田亜沙美

大事なプレーオフ初戦で、一人ひとりが集中し、
「絶対に勝つ」という気持ちが出せた。

今日は本当にいいゲームができました。今シーズンずっと走るバスケができなかったし、ゲームの出だしが課題だったんですけど、今日は自分たち本来の姿がやっと取り戻せた感じがします。

チームを牽引した#12吉田亜沙美。そのパスワークが冴え渡った

オールジャパンの時は積極的に攻めて優勝に結びつきましたが、オールジャパンが終わってからは、またどこかもどかしいゲームになってしまって、みんながうまくいかずに噛み合わなくて、苦しんでもがいて……という期間がありました。それでも勝たなきゃいけないのがJX-ENEOSだし、勝たなきゃいけない重圧の中で戦ってきて、それが吹っ切れたのが今日の試合でした。

今日は負けたら終わりというゲームの中で一人ひとりが集中し、「絶対に勝つ」という気持ちが出たのが大きかったです。自分たちは何年もこのプレーオフを経験していて、プレーオフは初戦が大事ということも経験しているので、その意識がトヨタより上回ったのだと思います。

自分自身は(ヒザのケガから復帰した直後に)オールジャパンの試合に出過ぎてしまって、そこから1ヶ月は休まなくてはなりませんでした。でもオールジャパンはどうしても優勝したかったし、長時間試合に出たことは自分の意志だったので、また休まなければならないのは承知していしました。

でも、オールジャパンのあとに休んだ分はまたゼロからのスタートになってしまったので、ゲーム感覚やパス感覚を一から作り直さなきゃいけなかったので、その感覚が少しズレてしまいました。だけど、プレーオフに向けてはそんなことも言っていられなかったので、徐々に調子を作ってきて、今日は自分が思っているよりはよかったです。これからも少しずつ調子を合わせてファイナルにはいい状態に持っていって、みんなを落ち着かせるプレーがしたいです。

今日はすごくいい勝ち方をしたけど、点差が空いた次の日のゲームというのはどうしても重くなったりするので、明日が大事です。まだファイナル進出が決まったわけではないので、明日は切り替えてディフェンスもオフェンスも修正してやります。

◆JX-ENEOS:#10渡嘉敷来夢

思い描くディフェンスができた。逃げないでプレーすることを常に意識。

前半は自分たちの思い描いているディフェンスができたかなと思います。明日もそのディフェンスをまた1試合通してできるようにしたいと思います。(トヨタがディフェンスで仕掛けてきたことに対して)相手のディフェンスがどうあろうとも、大丈夫だと思います。自分たちはウイングが弱いので、どのチームもそこをつぶしにくることが多いのですが、そこで慌てないこと、強くボールを持ち続けることを常に言われています。一人ひとりがそこを意識していれば、大丈夫だと思っています。シーズンを通して言われていることは、どんなにプレッシャーをかけられても逃げないこと。自分とメイさん(間宮佑圭)のところは必ず2人、3人とディフェンスが寄ってくるので、逃げないでプレーすることをいつも意識しています。

◆JX-ENEOS#52 宮澤夕貴

ディフェンス・リバウンドからブレークが出せた。

JX-ENEOSのディフェンスができたのでよかったと思っています。また、ディフェンスリ・リバウンドもきっちり取れ、そこからブレークを出せたのでJXらしいバスケットになったと思います。
 
 
◆次ページは、トヨタ自動車:後藤敏博ヘッドコーチ、久手堅笑美選手、鈴木一実選手、近藤楓選手のコメントを紹介
 
 

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