アイシン vs トヨタ自動車
JBLファイナル第4戦 試合後コメント

トヨタが選手層の厚さを見せつけ1敗のあと3連勝、JBL初の王座に輝く

ファイナル第4戦:2012年4月22日(日) 代々木第2体育館

トヨタ自動車 83 (17-16、18-16、23-17、25-15) 64 アイシンシーホース
(3勝1敗)                                                         (1勝3敗)

※トヨタの優勝は旧JBL時代を含むと4回目の優勝

※記者会見から一部抜粋して掲載

■勝利:トヨタ自動車・ドナルド・ベック  ヘッドコーチ

第1Qはアイシンにペースを握られてしまいました。アイシンは本当にいい選手が揃っているチームです。しかし、40分間、われわれトヨタのスタイルを実行し、信じて我慢し、プレイし続ければ必ずわれわれに波が来ると実感していました。ディフェンスからのプレッシャーを40分間、いかにコートで出すか、ここがカギとなりました。最後まで我慢すれば、必ずわれわれに波が来て最終的には勝てると確信していました。反省点としては、第1Qにおいて3ポイントで何本かやられたところです。

(ギブズやリッチー、高橋が3ポイントを積極的に打ったことについて)本当はビッグマンは打ってはいけなく、公輔(竹内)やマイケル(高橋)、リッチーのビッグマンたちは普段そんなに外からシュートを打つシステムはないのですが、このアイシン戦に関しては、「オープンシュートは思い切って打て」と指示しました。リッチーはディフェンスとリバウンドを常に頑張る選手で、今日の試合ではプラスアルファ、ジャンプシュートや3ポイントも入りました。このシリーズでは「オープンであれば躊躇せずに打て」と指示しました。ここは作戦どおりです。

トヨタを指揮して2年目ですが、本当にこのチームは特別なチームです。選手たちが自分たちを犠牲にして「for the team」としてチームワークを重視して戦ってくれ、オールジャパンとJBLファイナルの2冠を獲ることができました。トヨタアルバルクは、選手とチームメイト、チームワークを本当に大事にする特別なチームだと思っています。

■トヨタ自動車#31・フィリップ・リッチー

タフなシリーズになりました。アイシンはリーグ首位ですので本当に良いチームで、ジェイアール(桜木)選手や外国人選手など、1対1や個々に能力の高い選手がいましたが、われわれのプラン通りにゲームを進行できたと思います。選手層が厚いので、相手を疲れさせる形で常に全力でプレイしました。

(桜木選手とのマッチアップについて)センターでは日本一の選手で、本当に得点能力の高い選手です。マッチアップではレギュラーシーズンと変わらない厳しさをこのファイナルでも感じました。シーズン途中にケガをしてチームに迷惑をかけた分、このファイナルで挽回したいと思っていました。ジェイアール選手はアイシンの心臓部なので、そこを止めるために必死でディフェンスを頑張りました。

■トヨタ#40・田中 健

われわれのチームは選手層が厚いので、おそらく最終的には相手が疲れてついてこられなかったと思います。どのポジションも、バックアップの選手でもどちらがスタートになってもおかしくない選手が揃っています。最後まで一生懸命にプレイすることができました。

■トヨタ自動車#7・正中岳城

ゲーム序盤は相手も負けられないので、タフなプレイ、気持ちのこもったプレイをしてきたと思います。先手を取られましたが、その後は自分たちの戦いができました。最後の最後は自分たちがシーズンを通してやってきたこと、やり抜いてきたことが自信になったと思います。だからこそ、最後の瞬間まで集中力を切らすことなく戦い続けることができ、この優勝を勝ち取ることができました。

■トヨタ#10・岡田優介

アイシンさんとはレギュラーシーズン、天皇杯を含め10試合対戦し、今日で11試合目。お互いに手の内も分かっていますし、こちらも隠すことがない中、真っ向勝負になりました。われわれトヨタのバスケットをいつもと同じようにプレイすることだけを考え、40分間、全員で、チームバスケットで勝とうと挑みました。それが優勝という結果につながったと思います。
 

■敗戦:アイシン・鈴木貴美一ヘッドコーチ

この4試合で一番試合の入り方がよく、3Qの途中までもよかったのですが、今日もトヨタの勢いを止められなかったというのが本音です。普通打たないと思われる場面でポンポンと3ポイントを打たれ、ああいうのは他のチームにはないプレイです。われわれは1試合の中でいい時と悪い時の波がありますが、トヨタはずっと落ちないで40分間戦ってくるので、ものすごく強いなという印象を持ちました。

(4Qで相手の勢いを止める作戦は)これまでも3Qや4Qにトラブルがあったので、打ち急いではダメだということ、オフェンスで無理をするなと指示しました。しかし、やみくもに投げたシュートが入ったり、外国人がいつもは打たないまさかの3ポイントが入ったので、焦りが出てしまい、オフェンスでエネルギーを使ってしまい、ディフェンスの足がなくなっていました。ファイナルの連戦の経験をしていない選手もいるので、どこで体力を温存するのかが分かっていませんでした。ジェイアール(桜木)もバテており、我慢しなくてはいけないところでアンソニー(リチャードソン)が早打ちしてしまうという悪循環になってしまいました。ここは経験しないとわからない面です。トヨタさんのほうが体力を温存しながら戦っていて、その差が出たと思います。

(リッチーの3Pやギブズの遠めの外角が決まったことについて)それが今日は多かったです。3Qまでついていき6点差で終わるところが、(熊谷の)まさかのシュートが入ってしまい9点差に。選手たちはガクーッとなっていました。あれは10点か15点差にも等しいダメージでした。でも、これがプレーオフなんです。逆にわれわれがそうなることもありますから……。

(今季を振り返って)選手はよくやったなと思います。シーズン初めは、ジェイアールも年だし、主要メンバーが抜けてプレーオフの4強に入れないのではと言われ、それが選手の耳にも入っていました。一昨年、リンク栃木に負けた悔しさが残っていた中で、「たぶん今季は負けるだろう」と言われているのが、選手にとっては相当悔しかったみたいです。私自身は逆にプレッシャーがなかったので、うまくここまで来ることができたなというのが正直あります。でも選手は、特に朝山なんかは相当悔しがっていました。「3人が抜けて弱くなった」と言われることを一番気にしていたのは彼です。朝山は本当に頑張ったと思います。最後はフラフラになりながらプレイし、アキレス腱も相当痛かったと思います。しかし、2人しか優勝経験者がいない中で、選手はこの4連戦を精一杯戦ってくれたと思います。

いろんな経験が人間を大きくしますし、選手を成長させます。一生懸命に頑張ってレギュラーシーズンを手抜きしないで勝ってきて、ファイナルで敗れました。様々なことが分かったと思いますので、また来季、出直します。