大会5日目レポート
イランに逆転負けでグループ2位。準々決勝は中国と対決

大接戦となった全勝対決。イランは勝負所で戦い方を変えて対応できる試合巧者だった

9月18日(火・祝)予選ラウンド第5日目

■A:中 国 106(24-17、23-13、32-9、27-7)46 マカオ
  3勝1敗                             0勝4敗

■A:レバノン 84(24-9、17-14、25-15、18-11)49 ウズベキスタン
  3勝1敗                             1勝3敗

■B:チャイニーズ・タイペイ 75(17-22、18-14、18-15、22-22)73 カタール
  2勝2敗                                1勝3敗

■B:イラン 71(13-17、12-18、21-16、25-14)65 日 本
  4勝0敗                             3勝1敗

 
予選ラウンド順位

■グループA
 1)レバノン 2)フィリピン 3)中国 4)ウズベキスタン 5)マカオ

■グループB
 1)イラン 2)日本 3)チャイニーズ・タイペイ 4)カタール 5)インド
 
 
日本はイランをリードするも終盤に猛攻を浴びて逆転負け
20日から決勝トーナメント。打倒・中国で4強入りをめざす
 
FIBAアジアカップは予選ラウンドが終わった。グループAは中国、レバンノンが順当に勝ったことで、フィリピンとともに3チームが3勝1敗で並んだ。この結果、当該チーム間のゴールアベレージで順位が確定し、レバノン、フィリピン、中国となり、次いでウズベキスタン、マカオの順位となった。

グループBはチャイニーズ・タイペイとカタールが大接戦。試合終了間際にチャイニーズ・タイペイがスローインから#14ティエン・レイのアリウープが決まってカタールに劇的勝利。日本は1位通過をかけてイランと対戦した。試合は、日本が3Qまでリードを奪うも、後半に強いイランの猛攻を浴びて逆転を許し、65対71で及ばなかった。

日本は前半からイランのエース#14サマッド・ニックハ・バハラミに対して、#9栗原、#5田中らをつけ、時にはダブルチームやトリプルチームで執拗に守り、攻めても#11桜井の積極的なリードから#12桜木を絡めたコンビネーションプレイでイランのディフェンスを切り裂いて得点。前半で10点のリードを奪う。

しかし後半に入ると、イランは2-3ゾーンとマンツーマンを絡めて徐々に日本の足を封印。攻めても#14バハラミが攻め方を変えて周囲にボールをさばき、ディフェンスが収縮したところで、今度は自分が攻め込むうまさを披露。3Q終盤から4Qにかけて3P2本を含む8得点をあげ、#10ハメッド・アファグ、#11オシン・サハキアンの連続3Pも決まって逆転。日本も#14金丸や#11桜井の3Pで粘るが、試合巧者イランの前に再逆転することはできず、6点差で屈した。

この結果、グループBはイラン、日本、チャイニーズ・タイペイ、カタール、インドの順となった。いよいよ20日から決勝トーナメントが始まる。B2位の日本の対戦は、A3位の中国。インサイドに絶対的な高さを誇るU22のヤング中国と対戦する。
 
 
■イラン:#14サマッド・ニックハ・バハラミ
日本はイランをよく分析していてタフゲームになった
僕たちは勝ちたいというモチベーションを高めて戦った

常に勝ちたいというモチベーションを高めていったことが勝因。日本のチームはよく僕たちを分析してきて、特にディフェンスがよく、タフな試合を強いられた。特に第1、2Qはそれが顕著だった。コーチからロッカールームで「トーナメントはむしろこれから始まるんだ。去年のアジア選手権では自分たちのミスから準々決勝で勝つことができなかった。そのために今大会は、一人ひとりの選手がミスをすることがないように」と言われた。

(前半と後半のプレイの切り替えは?)最初はインサイドをよりねらっていったが、それがうまくいかなかったので、後半はショットを取りにいったので、それが結果的に得点を量産できたのだと思う。
 
■イラン:ベシロビッチ・ヘッドコーチ
前半はディフェンスでつまずき、修正に時間がかかった
これから一戦ごとに勝ちにこだわって臨む

日本とイラン、どちらが勝ってもおかしくなかった。我々は1Qでディフェンスが少しズレていて、修正するのに時間がかかったが、勝ててよかった。これから準々決勝、新しいゲームが始まるので、新しい気持ちで臨みたい。負けたら帰国という1戦ごとに丁寧に、勝ちにこだわって臨みたい。

(4Qで勝つためにこだわったこと)次からトーナメントが始まることを選手に話したので、それが選手のモチベーションにつながったのだと思う。
 
 

■日本:鈴木貴美一ヘッドコーチ
肝心な場面でターンノーバーが多すぎた。
次の中国戦は絶対に勝ちたい

戦術的には選手がうまくやってくれ、出だしから理想のディフェンスができましたが、本来ならばもう少しミスを少なくしていかないと、サイズがなくてリバウンドが弱い分、そこで補っていかないといけないのに、今日は肝心なところでターンノーバーが出てしまいました。最後の最後でウイークポイントのインサイドとアウトサイドの2本のショットでやられてしまいました。流れがある中で、後半にイランが追いついてくるのは底力があるということだと思います。

若い選手は頑張ってくれましたが、相手にあおられてミスが出てしまいました。それを改善していけばチーム力は上がってくると思います。60点台のゲームでディフェンスのバスケットになりましたが、こういう風にやらなければ勝ち目はありません。彼らは経験もあり、近年、世界選手権やオリンピックに出ているチームですから、もうちょっとのところかなと感じました。

(イランというチームについて)今回の出場国の中では非常に勝ち方を知っているチームかなと思います。中国は別として。勝負所でのディフェンス、「ここだ」というところでの確率のいいシュート。ポロポロ落としていても、勝負どころになると確実に入れてくる、そういう勝ち方を知っているチームだと思いました。今大会は、後半にすべてひっくり返して勝っています。カタール戦などは19点差を逆転勝ち。そういう底力のあるチームに、どう戦おうかと思っていました。

最初に足がすごく動いてディフェンスがよくて、「よすぎるな」と思ったぐらい。案の定、浮き足だってしまいました。こういうフィジカルが強いチーム、リバウンドも強い、#14 のように非常に1対1が強い選手をどう抑えるかで、前半はうまくいきましたが、後半は一気に16点もとられてしまいました。非常にディフェンス力、駆け引きがうまい、勝ち方を知っているいいチームだと思います。

(手応えと中国戦に向けて)チームは予定どおりきています。若い選手たちも堂々と勝負し、いいプレイもたくさん出ています。比江島君も今日はよくやったと思います。ディフェンスから走る、ダメならばハーフコートでスクリーンプレイをするなど、出来てきました。中国は1、2、3番はあまり大きくないですが、4番、5番のサイズは半端でないです。日本の選手は慣れていないので、そこをどう抑えるかです。抑えすぎると外角シュートでやられてしまうので、しっかりスカウティングして臨みます。日本はいつも準々決勝で負けているので、明日はやることを明確にして中国に勝ちたいと思います。
 
■#12桜木ジェイアール
あと少し力が足りなかった。次の中国戦ではコンスタントに力を発揮していきたい

日本チームも点数をねらっていきましたが、あと少し足りませんでした。(イランのセンターについて)前半はお互いにカバーしあって守り、オフェンスではパスをねらって行きました。イランの選手は、押してくる点が他のセンターと違いました。

(準々決勝へ向けて)チームの状況は、この4試合で変化はありません。むしろ変化しないほうがよく、それによってコンスタントに力が発揮していけるからです。選手が落ち着いてプレイし、より走り、よりディフェンスをして、より点数を取っていくことが大事になってくると思います。

■#10竹内公輔
前半はいい守りができたが、後半、対応してきた相手にうまく攻められてしまった

イランの#14番を徹底して抑える作戦が前半はうまくいったのですが、後半にその選手がパスを考え出したら向こうのオフェンスがすごくよくなって、#14番の選手も生きてきて、そこで僕らがちゃんと対応できなかったのが痛かったです。

(自分の仕事の出来は)今日はロースコアの展開だったので、自分がもっと確率の高いシュートを決めることができたらよかったなと思います。5点差でしたが、後半だけ見ると、もっと点数が離れてもおかしくなかったゲームでした。個人的には、ボールがあまりもらえなかったので、そこでボールをもっと呼び込めたらよかったのです。第4Qでアウトサイドのシュートが入らなくなったときに、自分がもっと得点できたらよかったなと思います。

向こうのセンターはそれほど機動力がなかったので、ポップアウトしてのシュートを狙ったりしたかったです。インサイドは向こうのほうがサイズがあり、ジェイアール(桜木)も苦しんでいたので、もっとそこをやっていたら、アウトサイドの選手も生きたかなと思います。

(#14を守り切れなかったこと)こちらが対応できなかったというのもあるが、#14番にWチームにいっていたら、ローテーションが狂ってしまい、ガードがセンターについて高さで取られたり、個々のマークマンへのボックスアウトをさぼって取られているケースもあったので、そういう5人の意識が足りなかったのもあります。

準々決勝の相手、中国に対しては、相手は1軍ではないので負けたら恥ずかしいです。できれば東アジアのチームとは戦いたくないのですが、ここを勝ってもう1回、イランと対戦してリベンジしたいです。

■#11桜井良太
後半はゾーンに変わってリズムが崩れてしまった
予選ラウンドが終わって、どこの国にも戦える手応えはあった

イランのエース14番をしっかり抑えるということで、前半は2点に抑えてそれがしっかりできていたんですけど、それをゲームを通してやり切ることができなかった。あと後半は簡単なワンスクリーンにひっかかって14番をノーマークにしてしまい、アウトサイドシュートを決められる場面が多かった。そこは一人だと厳しいので、全員でエースを止めるということができれば、今日はうちにも勝てる可能性があったかなと思います。チームとして、エースを止めることができなかったことが敗因かなと思います。

前半はマンツーだったので自分のドライブが効きましたが、後半はゾーンに切り替わって、相手は身体が大きくて手も長かったので、なかなかボールがうまく回らず、インサイドの(桜木)JRにもなかなかパスが入らなかったので。そこでオフェンスのリズムが崩れてしまったかなと思います。

日本の目標は決勝まで行くこと。どこの国とやっても戦えるという手応えは予選ラウンドでつかめました。中国は身長的に圧倒的に高いですけど、その分、うちのスピード、機動力を生かしたプレイというのを出したい。なんとかベスト4に入って、東アジア枠も取れるようにしたいです。

マンマークについては大会を通して、自分の仕事として、前で自分がしっかりガードに当たって、後の選手がそれを見てディフェンスをがんばってくれればなという感じでやっています。海外の選手相手でもめちゃくちゃやられる場面はまだないと思うので、なんとかアジアのガードにもついていけるかなと感じています。