FIBAへの回答期限まであと1週間
日本協会の深津泰彦氏が会長職の辞任を表明

■深津泰彦会長会見 質疑応答(2)               

FIBAからの課題に対して明確な答えを提出すること、
さらにFIBAとの信頼関係の構築も今後の大きな命題に

――10月末までにあと1週間ほどあるが、最後まで交渉を続ける選択肢はなかったのか。また、深津さんはこのことをずっと中心的に進めてきて、企業との交渉ではかなり前進した部分があると思う。ご自身が辞めることでその交渉が停滞する懸念があるのではないか。

JBAの丸尾副会長はNBLの理事長でもありますけれど、二人三脚でずっとやってきましたので、私と丸尾副会長・理事長との認識の違いはありません。引き続きやっていってもらえると思っています。

――まだ制裁が科されていない中で、なぜ今日、このタイミングで辞意を表明したのか。

先ほども申し上げましたが、リーグの問題については決着がつきかねるという状況にあるので、その責任を負ったということです。次の体制に早くしたほうが、より早く諸問題の解決に向けてJBAとして動き出せると私自身、判断をしました。今まで進めたことは私が全責任を負ってやってきて、その目標が達成できなかった訳ですから、その責任者が引き続きやるよりも、新しい責任者の下で進めたほうがよりいろいろなことが前進しやすいと判断をしました。

――今日の臨時理事会で、ご自身の辞任に対する反応、反対はなかったのか。

突然の辞任表明をしたので、理事の皆さんの戸惑いはあったと思います。しかし、繰り返し申し上げますが、私が一身に責任を背負ってやってきたことですから、その責任を……ということでは理事会の皆さま方の理解を得られたと思っています。

――「責任を全うできなかった」と言われたが、それはFIBAが指摘するガバナンスの問題になるのではないか。今回の辞任がそのガバナンスへ及ぼす影響をどう考えているか。

FIBAと日本バスケットボール協会、IFとNFの信頼関係を十分に私自身が作り得なかったという反省もしております。昨年のオリンピック招致から頻繁に事務総長のバウマン氏と会い、いろんな会話はしてきており、その都度、日本の事情について彼に説明をしてきました。そこでの互いの信頼関係といいますか、意見の違いを埋めきれなかったことも、辞任をするに至った1つの大きな判断材料でありました。バウマン氏からは以前より「早くこのリーグ問題を解決しなさい」と指摘されてきました。それが解決しきれなかったことは私の責任であるとともに、それができないJBAであるのは、私のガバナンスの問題が指摘されたのだと思っております。

彼にいつも私が言っているのは、確かにリーグ問題という課題はもっていますが、ご承知のとおりミニからジュニア、ハイスクール、大学、そしてリーグとそれぞれの連盟は、またそれぞれの地方協会は整然と大会を運営してくれています。日常的なことについても、しっかりとやってきております。他の競技と比べて私どもが大きくガバナンスの問題を抱えているということではないと思っています。ただ、「リーグ問題をはじめとして解決に向けての速度が遅い」ということは再三、指摘をされております。それもガバナンスの問題だと認識をしています。

――IF(FIBA)との距離を埋めきれない可能性もあるのか。

私どもがIFとの距離感をもっともっと縮めていく努力をしていくことが、いろんな問題解決に向けて絶対に必要なことだと思っています。距離的な問題もあるのですが、FIBAとの接触頻度が少ないので、日常的に接触できるような環境整備がこれからは必要になってくると思っています。

――会長の辞任だけでは、対国際的には済まないのではないかと思うが、どうか。また丸尾副会長はNBLの理事長でもあるが、ここ1週間の間に2チーム(つくば、和歌山)が立て続けに経営不安の問題が発生している。その丸尾氏が会長代行になることは、対外的にガバナンスがまとまったと認めてもらえるとは思えない。NBLのトップとしての資質が疑われると思うが、どうか。

丸尾副会長個人については、ここで私がコメントすべきことではありません。今、指摘があったように会長が辞任して事が好転するのかという指摘に対しては、謙虚に受け止めさせていただきます。一方で、責任者としてやってきてそれが成就できなかった、見通しが十分に立たなかったことは、けじめとして責任をつけることは組織運営上、私は必要なことだと思っています。そのことがFIBAに対して何かいい材料になるかと言えば、ならないと思います。しかし、組織はその都度、責任をもって運営していく訳ですから、その責任が果たせなかったときにはその責任を取るのは常識的な判断だと思っております。

――では、辞任は会長職としての責任を取ってけじめをつけたということで、国際的な解決に向けてということと切り離して考えるという理解でよいのか。

そのこと(会長職の辞任)がFIBAとの関係で材料になることではないと思っています。FIBAは「ガバナンスの問題を含めてそれができなかったのだからやむをえない」という理解をしてくれると思っています。

――もう一度、確認だが、制裁の期間について、これまでのやりとりの中でFIBAのバウマン氏からは具体的な提示はあったのか。

それは一切ありません。先ほども話したように仙台の話し合いで具体的な期間について話があったということはありません。3つの案件についてバウマン氏の意向に沿った答えが出せれば即解除がなされると思っています。

――FIBAから制裁を受けた場合、一番の被害者は選手になると思う。特に女子代表チームはもし予選に出場できたとしても、その前の強化プランに支障が出てくるとも思うが、選手についてどう思っているのか。

ご指摘の通りです。選手の強化に、また海外遠征などの企画もあると思うので、そういうことに影響が及ぶのは極力少なくなるように進めていかなくてはいけないと思っています。仮に制裁を受けたとしたら、選手には本当にお詫びの言葉もなく、申し訳ないことだと思っております。一日も早く解除できるように努力していくということです。

 
 
 
■深津会長の辞任に伴い、丸尾充氏が会長職務代行に            

深津会長の辞任に伴って、昨日の臨時理事会において会長職務代行として丸尾充副会長が選任された。深津氏の記者会見の後、丸尾氏のコメントが日本バスケットボール協会から発表された。以下がそのコメントである。

丸尾充 会長職務代行コメント

「本日、深津泰彦会長が辞任を表明されました。急なことであり、私自身、大変驚いております。
 ご存じのとおり、日本のバスケットボール界はいま、その将来に向けて非常に重要な局面を迎えております。 FIBAから強い指摘を受けているJBAガバナンスの強化、男子日本代表の強化、そして 2 リーグ併存状態の解消(リーグの統一)などの課題に対し、私たちは決して後退することなく、前向きに、かつ全力で取り組んでいかねばなりません。
 
 本日(10月23日)の臨時理事会にて、私が会長職務代行を務めることに決まりました。この難しい局面を皆さまと力を合わせて乗り切るべく、微力ながら、JBAの先頭に立って取り組んでまいりたいと思います。

 10月末に期限を迎えるFIBAに対する回答につきましても、まだ期限までは1週間ほどの時間がございます。リミットぎりぎりまで最善を尽くし、努力を継続していく所存です。

 皆様からの信頼を取り戻すべく、今後もバスケットボール界のためにまい進してまいります。なにとぞ、皆様のご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします」
 
 
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